【9月28日 AFP】イランに対する国連制裁が27日、再発動した。米国は加盟国に対し「直ちに」制裁を実施するよう求めたが、ロシアは制裁が無効だとして反発している。

国際原子力機関(IAEA)は26日、査察官がイラン国内の施設に戻ることが許可されたとしたものの、欧米諸国はこれを不十分とし、1週間にわたる国連総会での高官外交を経ても延期で合意に至らなかった。

10年ぶりに発動した制裁により、イランの核計画や弾道ミサイルの開発に関与している企業、個人、団体との取り引きが世界的に禁止される措置が講じられる。

マルコ・ルビオ米国務長官はイランに対し、「誠意を持って行われる直接交渉」を受け入れるよう要求した。

また、国連加盟国に対して「直ちに」制裁を実施し、「イランの指導者に対して国のため、そして世界の安全のために正しいことをするよう圧力をかける」よう呼びかけた。

しかし、ロシアは制裁を無効と見なしており、実施しないことを明らかにした。

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、西側諸国が「建設的解決策の追求を妨害」していると非難し、イランから「一方的な譲歩を引き出すための脅迫と圧力の欲望を最終的に暴露した」と述べた。

ロシアと中国は26日、安全保障理事会で制裁発動を来年4月まで延期するよう求めていたが、必要な票数を得られなかった。

フランス、イギリス、ドイツの外相は28日、イランに対して「いかなるエスカレーション行動も控え、法的に拘束力のある義務を遵守する」ように求めた。(c)AFP