平壌に新設されたとみられる青島ビール専門店=中国SNS「小紅書」(c)news1
平壌に新設されたとみられる青島ビール専門店=中国SNS「小紅書」(c)news1

【09月26日 KOREA WAVE】北朝鮮・平壌に中国の有名ビールブランド「青島(チンタオ)ビール」を看板に掲げる店舗が登場した。これまで観光客向けに「大同江ビール」「豆満江ビール」など国産ブランドを積極的に宣伝してきた北朝鮮が、中国ブランドを前面に出した店舗を開いたことから、中朝ビジネスが本格的に始動するのではないかとの見方が出ている。

中国SNSに9月21日投稿された写真によれば、平壌の高層ショッピングモール内に「青島ビール専門店」がオープンした。投稿者の中国人留学生は「平壌に青島ビール店ができた。鴨緑江ビールと張り合える」とコメントした。

店のプロモーションによると、買い物額に応じてビールやつまみをサービスする割引イベントが開催されている。例えば、1階で50ドル以上買い物すると青島ビール1缶と揚げ物1品を提供、2・3階で100ドル以上買うとビール5缶を提供するなどの特典がある。飲食でも20ドル以上でおつまみ、50ドル以上でビール1本+おつまみ、100ドル以上で9%割引といったサービスが用意されている。

投稿写真の背景から、この店舗は平壌最大級の高級ショッピングモール「柳京ゴールデンプラザ」にあると推定される。同施設は2023年7月に開業し、ホテルやレストラン、事務所を備える複合モールだ。

専門家は「中国ブランド店の進出は中朝関係の復元と友好誇示の意味がある」と分析している。ただ北朝鮮の「国産化政策」により、輸入ビールの販売は一定の制約下に置かれ、大同江や豆満江といった国産ブランドを保護する可能性が高いと指摘する。

実際、平壌や羅先で開業した国産ブランドのビアホールでも、青島ビールの刻印が入った瓶がたびたび確認されてきた。専門家は「北朝鮮が輸入した青島ビールを国内で消費した後、瓶だけを再利用している可能性が高い」とみている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News