【9月25日 AFP】スペインの裁判所は動物虐待事件にジェンダーに基づく暴力法(DV防止法)を初めて適用し、パートナーの目の前で子犬を殺害した男(18)に拘禁1年1日の執行猶予付き判決を言い渡した。

AFPが24日に入手した22日付の判決によると、北大西洋カナリア諸島にあるグラン・カナリア島のジェンダーに基づく暴力を専門とする裁判所は、カップルが共同所有していた生後4か月の子犬を崖から投げ落とした上、自殺するとパートナーの女性を脅したとして、男に有罪判決を下した。

裁判所は、「動物の死は、(パートナーに)精神的ダメージを与えるための手段として意図的に利用された」と述べた。

その結果、この事件は「ジェンダーの観点から」検討され、「より強力な懲罰措置」を必要とする「ペットに対する代理暴力」として認識されるべきでだと判断したという。

代理暴力とは、通常、母親に苦痛を与えるために子どもに危害を加えるというジェンダーに基づく虐待の一形態を指す。

スペインの司法評議会(CGPJ)は声明で、スペインの裁判所が動物虐待事件に代理暴力禁止法を適用したのは初めてで、「画期的な判決」だと述べた。

裁判所はまた、男に対し、パートナーの女性への接近および連絡を2年1日禁止した。

スペインはジェンダーに基づく暴力との闘いにおいて先駆者となっている。

2005年に施行された法律により、専門の裁判所、無料の法律支援、避難所、性犯罪の非親告罪化など、女性のための新たな支援策が数多く導入された。

スペイン政府は、フェミサイド(性別を理由にした女性の殺害)に関する統計を収集するだけでなく、代理暴力も監視している。

男女共生省の統計によると、2013年以降、60人以上の子どもが父親、母親の交際相手または元交際相手によって殺害されている。(c)AFP