【9月23日 AFP】フランス中部の動物園にいる2頭のパンダが11月に中国に戻ることになったと、動物園の園長が22日、AFPに明かした。雌のパンダが腎不全と診断されたためだという。

雌のフアンフアンとパートナーのユアンザイは、2012年に中国の「パンダ外交」プログラムの一環としてボーバル動物園に到着した。このプログラムでは、パンダがソフトパワーの大使として世界中に派遣されている。

同動物園のロドルフ・デロール園長によると、2頭のパンダはともに17歳で、2027年1月までフランスに滞在する予定だったが、雌のフアンフアンが腎不全を患っているため、成都のパンダ基地に戻ることになったという。

「これは高齢の肉食動物に一般的な慢性疾患だ。そのため、症状が悪化する前に中国に移すことにした」とAFPに語り、フアンフアンがまだ良好な食欲と通常の行動を示していると付け加えた。

2頭は「静かな引退生活を送るため」11月に中国に戻る予定だという。

2頭はフランス滞在中に3頭の子どもをもうけ、フランスで初めて繁殖に成功したパンダとなった。

最初の子どもは2024年にフランスを離れたが、2021年に生まれた双子は当面の間ボーバル動物園に留まる予定だ。(c)AFP