【9月21日 AFP】ベネズエラでは20日、カリブ海における米国軍の展開とドナルド・トランプ米大統領の新たな脅威に対応する形で、民間人向けの軍事訓練が開催された。

首都カラカスに近いペタレ地区では、武器の扱いや「革命的抵抗」に関する講座が行われるため、主要な道路が封鎖された。

事務職員のルスビ・モンテローラさん(38)は「私にとって本当に大切な祖国、故郷、国家、ベネズエラを守るために必要なことを学びに来た」と話した。

米国から麻薬カルテルの運営を疑われているベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は、対立が激しくなる中で民間人の動員を長らく試みていた。

先週、数千人の志願者が軍の施設に召集され訓練を受けた後、マドゥロ氏は軍に対し、ペタレ地区に直接出向いて訓練を行うよう命じていた。同地区は、マドゥロ氏の大統領再選に対する抗議活動の中心となっていた。カラカス郊外の別の場所でも訓練が行われたものの、参加者は少数だった。

この1か月で、米国は麻薬対策作戦として、ベネズエラ沖の国際水域に艦隊を展開し、F35戦闘機をプエルトリコに配備している。

ベネズエラのブラディミル・パドリノ・ロペス国防相は、米国がカリブ海で「宣戦布告なき戦争」を仕掛けていると非難。米軍の攻撃によりこの数週間で十数人の麻薬密輸の容疑者が殺害されている。(c)AFP