【9月22日 CNS】7月23日から31日にジンバブエ共和国のビクトリアフォールズで開かれたラムサール条約(湿地公約)第15回締約国会議で、上海市崇明区、雲南省(Yunnan)大理市(Dali)、浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)、チベット自治区(Tibet Autonomous Region)ラサ市(Lhasa)、江西省(Jiangxi)九江市(Jiujiang)など中国の9都市が新たに「国際湿地都市」に認定された。これにより中国の認定都市は22に達し、世界最多となった。

「国際湿地都市」はラムサール条約が認定する、都市における湿地生態系保護の最高の成果を示す称号である。湿地は森林、海洋と並ぶ地球三大生態系の一つで、「地球の腎臓」「生物多様性の宝庫」とも呼ばれ、気候変動対策や生態系維持に重要な役割を果たす。現在、中国は湿地の種類が豊富で面積も大きく、アジアで首位、世界でも第4位の湿地面積を誇る。

中国は1992年に湿地公約へ正式に加盟。近年は保護と修復を強化し、各地で状況に応じた施策を講じることで、湿地面積を5635万ヘクタール以上に安定的に維持してきた。

具体的な取り組みは次の通りである。

まず、法制度の整備である。2022年には「中華人民共和国湿地保護法」が施行され、「全国湿地保護計画(2022—2030年)」も同年に発表された。これにより分級管理制度が整い、紅樹林(マングローブ)の保護・修復などが計画的に進められている。中国の紅樹林面積は現在3.03万ヘクタールで、21世紀初頭から8300ヘクタール増加し、世界的にも数少ない純増国の一つとなった。

次に、市民や民間団体の参加促進である。たとえば深セン市(Shenzhen)では近年、複数の環境保護団体が設立され、華僑城湿地では800人以上の環境教育ボランティアが育成されている。紅樹林基金会には1399人の登録ボランティアがおり、普及啓発や市民意識の向上に重要な役割を果たしている。

さらに、国際協力も活発だ。世界9大渡り鳥のルートのうち4本が中国を通過する。中国は「東アジア・オーストラリア渡り鳥保護ネットワーク」プロジェクトで各国と協力し、データ共有や共同保護活動を実施している。2025年の調査では、このルートを通過する渡り鳥が前年より14%増え、成果が現れている。

加えて、新技術の活用も進む。2024年には浙江省杭州市の西渓国家湿地公園が「湿地智治センター」システムを導入し、鳥類音声や映像を認識するセンサーやドローン巡回を取り入れた。これにより、従来の舟による巡回点検を置き換え、生物や環境への負荷を減らしつつ、湿地のリアルタイム情報を効率的に収集できるようになった。

今年は中国が国家湿地公園制度を創設して20周年にあたる。20年間で全国903カ所の国家湿地公園が設立され、計240万ヘクタールを保護してきた。現在、その約90%が無料開放されており、各地でエコツーリズムやエコ農業などを通じ、保護と経済発展の両立を模索している。(c)CNS/JCM/AFPBB News