【9月18日 AFP】フランスで18日、国民がエマニュエル・マクロン大統領の予算政策に対する怒りを表明する抗議行動が行われ、全国的な混乱に見舞われる見込みだ。労働組合は大規模な抗議行動を宣言し、ストライキにより公共交通機関が一部でまひする見込みで、当局は過激派による騒乱が起きる可能性を警告している。

セバスティアン・ルコルニュ首相は先週、進行中の政治危機を背景に、過去との決別を誓ってマクロン政権下で7人目の首相に就任した。

だが、前国防相であるルコルニュ氏の首相任命は、労働組合と左派の怒りを鎮めるには至っていない。

ルコルニュ氏は首相経験者の終身特権の廃止と、二つの祝日を廃止するという広く嫌われている計画の両方を廃止すると約束しているが、労組と左派は今も、フランソワ・バイル前首相が提出した440億ユーロ(7兆6300億円)の予算削減案に激怒している。

18日のストライキには、教員の約3分の1が参加する。薬局10店のうち9店が閉鎖され、パリの地下鉄は深刻な混乱に見舞われる見込みだ。通常通り運行するのは自動運転の3路線のみとなる。

物議を醸したマクロン氏の年金改革に反対する2023年初頭の数か月にわたる抗議行動以来、最も大規模な労組主導の抗議活動・ストライキになると予想されている。年金改革法案は最終的に、政府によって議会での投票を経ずに強行採択された。

中等学校教員組合・統一教職員組合連盟(SNES-FSU)のソフィー・ベネティテー書記長は、「同僚たちは、セバスチャン・ルコルニュ氏の任命にだまされなかったと思う」「怒りはおさまらなかった」と述べた。

抗議行動はルコルニュ氏にとって危機管理能力の試金石となる一方で、任期を1年半残して支持率が過去最低に沈むマクロン氏に対する国民の怒りは高まっている。

左派系の有力労組「労働総同盟(CGT)」のソフィー・ビネ書記長は、労組が依然として激しく反対している年金改革を撤回する「障害」は「エリゼ宮(大統領府)」にあると述べた。

■「非常に大規模な動員」

ブリュノ・ルタイヨー内相は、18日は「非常に大規模な」動員が見込まれると述べ、早朝からの極左グループによる破壊活動のリスクと、日中の認可された大規模な抗議活動という「ハイブリッドな一日」となると説明した。

ルタイヨー氏はBFM-TVに対し、警察官と憲兵8万人以上を派遣し、ドローン、装甲車、放水銃も投入すると述べた。

内務省の推計によると、全国で60万~90万人が抗議行動に参加する見込み。

パリ警察のローラン・ヌニェス長官は17日、AFPに対し、衝突や物損を誘発しようとする暴徒が労組の抗議行動に紛れ込むリスクを「非常に懸念している」と述べ、パリ中心部の商店に対し、この日は休業して店先を守るよう呼び掛けた。

高速鉄道のほとんどは18日も運行される予定。また、航空管制官がストライキを延期し、10月上旬に3日間の抗議行動を実施すると警告したことから、航空会社への混乱は最小限にとどまる見込み。(c)AFP