AIが切り拓く小売業の新たな空間
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【9月21日 People’s Daily】「AIインタラクティブ陳列棚」を導入した小売店では、消費者が商品を手に取ると、棚に設置されたスクリーンがその機能や特徴を紹介する。「AI巡回点検装置」を導入した飲食店では、管理システムが厨房スタッフの手洗い状況を自動認識し、商品の在庫切れ状況をリアルタイムで把握する。
無人店舗では、コンピュータビジョンや重力感知棚などを活用し、商品の取り上げ行動を正確に認識する。消費者は顔認証またはスマホQRコードで「手に取った商品をそのまま持ち帰る」ことができる。
「第25回中国小売業博覧会」の会場では、スマート棚、コールドチェーン設備、無人車両やドローンなどのハードウェアから、リアルタイムデータ収集、知能分析、自動指令発令ソフトウェアシステムまで、AIが小売りの全てのチェーン・全てのプロセスに浸透し、小売業界の変革に対する想像の幅を広げるとともに、消費者に新たな購買体験をもたらしていることが見て取れる。
現在、中国は「AI+消費」を継続的に推し進め、AIの応用シーンを豊富にするだけでなく、内需の全面拡大の新たな道筋と成長のポイントを提供している。AI、仮想現実(VR)、ビッグデータなどの技術を消費分野で深化応用することは、需給関係の再構築や需給の適合度の向上につながり、優れた消費体験を通じて消費意欲を絶えず高めることができる。
以前の「不足経済」を通り越した今日、どのような小売り方法が消費者に進んで財布のひもを解かせるのか?現代の小売業の重要なトレンドは、商品中心からユーザー中心への転換である。デジタル時代に育った若い消費者が消費の主力となりつつある現在、小売業界はより多くのパーソナライズされたサービスと即時的な満足を提供してこそ、さらに高い消費への期待に順応することができる。
例えば、化粧品店ではAIインタラクティブ陳列棚を導入し、消費者が棚のマイクに要望を伝えると、棚が適した商品を選んで推薦してくれる。Eコマースのバーチャル試着や3D展示などの機能により、消費者は試着室に行かずとも「着こなし効果」を体験できる。
AIのエンパワーメントを通じ、カスタマイズされた商品推薦、個別化されたマーケティング情報、柔軟で便利な決済と配送方法によって、ユーザー中心を現実のものとし、消費者の獲得感を高め続けることができる。
ビッグデータとAIを利用してユーザーを精密にプロファイリングすることで、消費側のデータと生産側のデータを連携させ、需給の精密なマッチングを促進し、規模化されたフレキシブル生産やカスタマイズ生産が実現できる。例えば、いくつかの企業はC2M(消費者直結製造)で消費者の個別化された需要を収集し、精密分析を経て多様なデザインを提供することで、個別化生産と大量生産の矛盾を解決している。このように、「AI+消費」はデータの完全な「クローズドループ(フィードバック制御)」を通じ、需要が供給を牽引する正のフィードバックを形成し、需給両端の双方向的な刺激を実現することができる。
AIによるエンパワーメントは、小売業界の全チェーンにおける価値の再構築をも意味する。現在、小売店舗は従来の「人・商品・場」から「知能・生態・場」へと進化している。オンラインかオフラインかを問わず、AI技術を利用することで、メーカー・物流業者・小売業者はつなぎ目の無い直接連携が可能になり、商品開発、マーケティングから組織・プロセス、在庫管理に至るまで全面的な向上が実現し、サプライチェーン全体の効率と効果を大幅に改善することができる。
中国の消費潜在力は膨大で、14億人以上の人口と4億人を超える中所得層を抱える。同時に供給能力も非常に強く、220種類以上の工業製品の生産量が世界一で、国連の「国際標準産業分類」の全工業カテゴリーを網羅する世界唯一の国だ。
AI技術の応用により、中国の卓越した供給能力と超巨大な消費市場がより良く結びつき、消費の潜在力がさらに解放されることになると確信できる。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews