ユダヤ人による米国支配論唱えた記者、無期停職処分に カナダ
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【9月17日 AFP】カナダのフランス語公共放送「ラジオ・カナダ」は16日、オンエア中に「ステレオタイプ的な」反ユダヤ主義的発言をした記者を無期限の停職処分にした。
イスラエル軍がイスラム組織ハマスの幹部を狙ってカタールで実行した空爆を米国が懸念しているにもかかわらず、米国とイスラエルの緊密な関係が続いていることについて、この記者は「イスラエル人、つまりユダヤ人が米政界に多額の資金を提供しているからだ」と述べた。
15日の放送中に司会者の質問に答え、米国の大都市と米映画界はどちらも「ユダヤ人によって運営されている」とも述べた。
ラジオ・カナダは声明で、この発言は「ユダヤ人コミュニティーに対するステレオタイプ的で反ユダヤ主義的、かつ誤った偏見に基づく主張」だと指摘。
「これらの容認できない発言は、ラジオ・カナダのジャーナリズム基準と慣行に反しており、ラジオ・カナダの意見を反映するものではない」と述べ、この記者を無期限停職処分にしたと付け加えた。
スティーブン・ギルボー文化相は16日、連邦政府が公共放送のジャーナリズムに介入すべきではないとしながらも、「昨夜の放送で使用された言葉は有害で反ユダヤ主義的な比喩であり、カナダの放送では決して使われるべきではない」「ジャーナリストが反ユダヤ主義的な言葉を使うと、憎悪を常態化させる危険性がある」と述べた。(c)AFP