【9月15日 AFP】欧州連合(EU)の外相に当たるカヤ・カラス外交安全保障上級代表は14日、ロシアの無人機によるルーマニアの領空侵犯は「容認できない」主権侵害で「無謀なエスカレーション」だと非難した。

ルーマニア国防省は13日、ロシアがウクライナのインフラへ攻撃した際に、自国領空が無人機によって侵犯されたと発表した。

ポーランドでもロシア製無人機が複数回にわたり領空を侵犯し、北大西洋条約機構(NATO)加盟国は警戒を強めている。

カラス氏は「ロシアのドローンによるルーマニア領空の侵犯は、EU加盟国の主権に対する容認できない侵害だ」とX(旧ツイッター)に投稿し、「この無謀なエスカレーションの継続は地域の安全を脅かしている」と述べた。

EUとルーマニア政府は緊密に連絡を取り、事態の対応について協議していることも明らかにした。

一方、ルーマニア外務省は14日、ロシアのブカレスト駐在大使ウラジミール・リパエフ氏を呼び出し、無人機による領空侵入に対する抗議を行った。

ルーマニア外務省は声明で、今回の領空侵犯は「主権の侵害」だとし、「このように繰り返される事件は、地域の安全保障への脅威をエスカレートさせ、増幅させる要因になる」と非難した。

ルーマニア国防省は声明で、「ロシア連邦の無責任な行動は、黒海地域の安全保障と安定に対する新たな挑戦だ」と述べた。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も14日、ロシアがポーランドやバルト諸国に「戦争を持ち込もうとしている」と主張した。(c)AFP