【9月13日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領(79)が来月受賞者が発表されるノーベル平和賞に執着しているが、その選考を担うノルウェー・ノーベル委員会の厳格な独立性という障害にぶつかるかもしれない。委員会はAFPに対し、その独立性は揺るぎないと断言した。

1月の就任以来、トランプ氏はノーベル平和賞を受賞したいと明言している。ライバル視するバラク・オバマ元大統領が就任したばかりの2009年に同賞を受賞し、大勢を驚かせているからだ。

トランプ氏は事あるごとに、六つの戦争を終結させた自分は「ノーベル平和賞受賞に値する」と主張しているが、トランプ氏が解決する意向を示しているパレスチナ自治区ガザ地区とウクライナにおける紛争・戦争は依然として続いている。

ノルウェー・ノーベル委員会のクリスチャン・ベルグ・ハルプビーケン委員長はオスロでAFPのインタビューに応じ、「もちろん、特定の候補者に多くのメディアの注目が集まっていることは認識している」と述べた。

「しかし、それが委員会で行われている議論に影響を及ぼすことはまったくない」「委員会は各候補者をその功績に基づいて審査する」と続けた。

今年の受賞者は10月10日に発表される。

トランプ氏は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相からアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領まで、複数の外国首脳に推薦、または支持されたことを指摘し、自身が受賞に値するという主張を裏付けている。

だが、今年のノーベル平和賞候補推薦は、トランプ氏の大統領就任からわずか11日後の1月31日に締め切られたため、それまでにトランプ氏を推薦した人がいたとすれば、極めて迅速に行動したか、先見の明を持っていたに違いない。