【9月16日  People’s Daily】最近、一部の国々が中国の「中・重稀土類」の輸出管理措置に懸念を表明している。これについて明確に指摘すべきは、各国が理性的かつ客観的に中国の稀土類輸出管理の正当性と必要性を捉え、中国の自国の資源管理における正当な権益を尊重し、国際経済貿易秩序と国際平和・安全を共同で維持すべきという点だ。

中・重量稀土類に対する輸出管理を実施する根本的な目的は、国家安全の維持と国際的な拡散防止義務の履行にある。稀土類関連品目は軍民両用の属性を持っており、中国が法律に基づいて輸出管理を行うことは、国際的に通用する慣行に合致し、国家の安全と利益をより良く維持し、拡散防止などの国際的な義務を履行することを目的としている。これは中国が世界の平和と地域の安定を堅持するという一貫した立場を体現するものだ。

天然資源は人類の生存と発展の物質的基盤であると同時に、各国の平和と安定に関わる重要な要素でもある。再生不可能な戦略的資源として、稀土類は現代工業の「ビタミン」と称されている。優れた磁気、光、電気、触媒などの物理的・化学的特性により、稀土類は光、熱、電気、磁気などの先進材料の性能を調整・向上させる上で不可欠な鍵となる元素だ。先進兵器・装備、航空宇宙部品、風力発電、新エネルギー車、ロボット及びスマート製造などの戦略的産業を支える重要な原材料である。

各国は自国領土内の天然資源に対して争う余地のない絶対的主権を有し、自国の天然資源を合理的に保護、利用、管理することは各国の権利かつ義務である。

中国は一貫して開放、連携、共有の方針を堅持し、稀土類産業の発展を推進してきた。これは国内の経済社会発展の需要を満たすだけでなく、グローバルなパートナーシップを積極的に拡大し、世界の稀土類供給と世界経済発展の促進に重要な貢献を果たすものだ。 

近年、中国は稀土類業界の参入基準、業界再編、環境保護などの面で多数の政策措置を打ち出し、産業の持続可能な健全な発展を効果的に促進し保障してきた。2024年10月から施行された「稀土管理条例」は、稀土類産業の質の高い発展とハイレベルな安全との良性の相互作用を促進するための条例である。

中国は関連分野において一貫して拡散防止に関する国際義務と責任を厳格に履行し、国際平和と安全の維持に尽力してきた。中・重稀土類に対する輸出管理を実施する根本的な考え方は、関連資源が合法的かつ平和的な用途に用いられることを確保し、特定の国や地域を対象としないことにある。

稀土類関連物資が軍事目的や敏感な分野に利用されないようにすることは、中国が世界の平和と安全の維持に対して責任のある大国としての役割を示し、世界的な安全保障ガバナンスの共通利益に合致するものだ。

中国はハイレベルな対外開放を堅持し、世界の国や地域との経済貿易協力を非常に重视している。中国は、ロボット、新エネルギー車などの産業の発展に伴い、中・重稀土類に対する民間分野の需要が継続的に増加していることを理解し、各国の民間分野における合理的な需要と懸念とを十分に考慮し、重視している。中国は法律と規則に基づき、稀土類関連物資の輸出申請を審査するとともに、関連する国や地域との輸出管理に関する対話と連絡を一層強化し、規則に合致する貿易を促進し円滑化する意思がある。

中国はすでに法律に基づき一定数の許可申請を承認しており、今後も輸出申請の審査業務を継続的に強化していく。実践が示しているように、中国は企業が法律規定を遵守し、中国の国家主権、安全、発展利益を損なう活動に従事しない限り、輸出管理は企業の正常的な経営貿易に影響をおよぼさず、国際的な産業サプライチェーンの安定と安全に影響を与えることはない。

中国の稀土類関連物資に対する輸出管理は「封鎖」や「対抗」ではなく、稀土資源の効果的な保護と合理的な利用を推進するものである。中国は各国の核心的利益と国際ルールを尊重する前提の下、安全で安定した、円滑かつ効率的な、開放的で包摂的な、ウィンウィン互恵の世界的な産業サプライチェーン体系を共同で構築し、世界の平和と繁栄にさらなる確実性とポジティブなエネルギーを注入していく用意がある。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews