【9月9日 AFP】ネパールの首都カトマンズなど各地で8日、SNS禁止の解除や汚職撲滅への取り組みを求める反政府デモが発生し、警察と衝突するなどして少なくとも19人が死亡した。

政府は事前登録に応じなかった26のSNSへのアクセスを遮断。5日以降、フェイスブックやユーチューブ、X(旧ツイッター)などへのアクセスができなくなり、ユーザーの間では怒りと混乱が生じている。

警察はデモ隊が有刺鉄線を突破して議会近くの制限区域に突入しようとした際、ゴム弾や催涙ガス、放水砲、警棒を使用した。

カトマンズ渓谷警察のシェカール・カナル報道官はAFPに、17人が死亡、約400人が負傷し、負傷者の中には100人以上の警察官が含まれていると述べた。地元メディアによると、ネパール東部のスンサリ地区でも2人が死亡した。

地元メディアによると、衝突を受け、ラメシュ・レカク内相が夕方の閣議で辞任した。

「私は平和的な抗議のためにそこにいたが、政府は力を使った」と、右腕を撃たれたイマン・マガルさん(20)は語った。「ゴム弾ではなく金属弾で、手の一部を失った。医師は手術が必要だと言っている」

■国連が調査を要求

国連は今回の衝突について、迅速かつ透明性の高い調査を要求した。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のラビナ・シャムダサニ報道官は、「本日、ネパールでデモ参加者が殺害され負傷したことに衝撃を受けている。迅速かつ透明性の高い調査を求める」との声明を発表。「我々は治安部隊による不必要または過剰な力の使用に関する懸念すべき深刻な報告をいくつか受け取っている」と述べた。(c)AFP/Anup OJHA