矮小銀河に中心外の巨大ブラックホール 中国の研究者が初の直接観測証拠を獲得
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【9月9日 CGTN Japanese】中国科学院上海天文台の安涛研究員が率いる国際チームは、地球から約2億3000万光年離れた矮小銀河でブラックホールを発見しました。従来のイメージでは、大質量のブラックホールは銀河の中心に「鎮座」しているとされてきましたが、このブラックホールは銀河の核心に位置するのではなく、中心から約3000光年離れており、電波ジェットを噴出しています。複数の観測特徴を統合し、研究者はこれが活発に物質を吸収してジェット流を持つ遊離したブラックホールであることを確認しました。
この発見は「ブラックホールの成長は銀河の中心だけではない」という認識をさらに強化し、初期宇宙における超大質量ブラックホールの急速な成長を理解するために新たな視点を提供しました。関連成果は9月5日、中国科学院の学術誌「科学通報」英語版にオンラインで掲載されました。
今後、中国の「天眼」と呼ばれるFAST(500m球面電波望遠鏡)コアアレイと世界最大の電波望遠鏡「スクエア・キロメートル・アレイ」 (SKA)の建設に伴い、天文学研究者はより高い感度と分解能で系統的に天体サーベイを実施し、より微弱な電波信号を検出し、さらにはサブパーセクレベルのマイクロジェットを直接識別する機会が得られ、銀河の中心からずれたブラックホールの確認と統計的研究に重要な参考を提供するとみられています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News