【9月8日 AFP】イスラエル軍は7日、避難命令を発した後、パレスチナ自治区ガザ地区ガザ市の高層ビルを爆撃したと発表した。数時間前にはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、ガザ地区主要部への攻撃を「深化」させていると発表していた。

イスラエルは、先月ネタニヤフ内閣が承認したガザ市制圧作戦の開始を公式には発表していないが、軍はイスラム組織ハマスへの圧力を強めるため、数週間前からこの地域での爆撃と作戦を強化している。

イスラエル国防軍(IDF)は声明で、「ガザ市地域にあるハマスのテロ組織が使用していた高層ビルを攻撃した」と述べた。対象となったのは「アル・ロヤ・タワー」で、「現地の部隊の位置を監視するために使われていた」としている。

軍はアル・ロヤ・タワーとその周辺地域の住民に対し、南部ハンユニス近郊マワシの「人道地区」へ向かうよう、2度にわたって避難命令を出していた。

ハマス側は、高層ビルを軍事目的で使用しているとの主張を否定。地元病院の発表によると、アル・ロヤ・タワーへの攻撃では1人が死亡した。

ネタニヤフ氏は7日の閣議冒頭で、「ガザ市の周辺および市内での機動作戦を深化させている。テロインフラを破壊し、特定されたテロタワーを取り壊している」と述べ、軍事作戦を強化していると話していた。

5日と6日にもイスラエル軍は他の高層ビルを破壊しており、ここ3日でガザ地区の住宅ビル3棟が破壊された。(c)AFP