FRBは政治的影響から「完全に」独立しているべき、次期議長有力候補
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【9月8日 AFP】米国家経済会議(NEC)のケビン・ハセット委員長は7日、米連邦準備制度理事会(FRB)はすべての政治的配慮から完全に独立しているべきだと主張した。ハセット氏はFRB次期議長の有力候補と見られている。
ハセット氏は、共和党のドナルド・トランプ大統領から厳しい批判を受けているジェローム・パウエルFRB議長の後任として有力視されている。
トランプ氏は1回目の大統領任期中にパウエル氏をFRB議長に指名した。
ハセット氏は米CBSテレビのトーク番組「フェース・ザ・ネーション」に出演し、「金融政策、米連邦準備制度理事会の金融政策は、政治的影響から完全に独立しているべきだと100%言える…トランプ大統領を含めてだ」と語った。
さらに、米国の中央銀行にあたるFRBの独立性について「民主党、共和党、そしてホワイトハウス全てが合意していることだ」とし、「指導者が中央銀行を支配することを許した国々を見てきたが、そうした場合に起こりがちなのは、インフレと消費者にとっての苦難のレシピだ」と続けた。
ハセット氏はまた、パウエル氏の下での銀行が「我々が望むほど独立しているのか、我々が望むほど透明なのか」と疑問を呈し、その点については議論の余地があるとの見方を示した。
トランプ氏は、世界最大の経済国である米国の金利を自身が考えるほど迅速に引き下げないとして、パウエル氏を繰り返し非難してきた。
トランプ氏は一時的にパウエル氏を解任しようと考えたが、金融市場の不安定な状態が続いていたため、その考えを撤回した。パウエル氏の任期は2026年5月に終了する。
ハセット氏はFRBにおける自身の見通しについては言及を避け、現在の職務に集中していると述べた。(c)AFP