米、韓国系工場で韓国人ら475人拘束 不法滞在・不法就労の疑い
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【9月6日 AFP】米当局は4日、韓国の現代自動車とLGエナジーソリューションの合弁会社が南部ジョージア州に建設中のバッテリー工場を強制捜査し、不法滞在と不法就労の疑いがある外国人労働者ら475人を拘束した。大半が韓国人だという。国土安全捜査局((HSI)のスティーブン・シュランク特別捜査官が明らかにした。
シュランク氏は、今回の捜査はドナルド・トランプ大統領による全国的な不法移民取り締まりの一環として行われたもので、単一施設への強制捜索としてはこれまでで最大規模だと述べた。
シュランク氏は記者団に対し、今回の強制捜査は、ジョージア州エラベルで建設中の工場における「違法な雇用慣行と重大な連邦犯罪の容疑に関する刑事捜査」の一環として行われたと説明。
ホワイトハウスで記者団からこの強制捜査について問われると、トランプ氏は「彼らは不法滞在外国人だ。米移民・税関捜査局(ICE)は職務を遂行しただけだ」と述べた。
韓国は強制捜査について「懸念と遺憾」を表明し、米国に対し韓国民の権利を尊重するよう強く求めた。
韓国外務省の報道官は、「米国の法執行の過程で、わが国の投資家の経済活動と韓国民の正当な権利と利益が不当に侵害されてはならない」と述べた。
シュランク氏は、拘束された475人は米国に「不法滞在」し、「不法就労」していたと説明。
「大半は韓国人だった」「単一施設への強制捜索としては、国土安全捜査局史上最大規模」だと付け加えた。
韓国の消息筋はAFPに対し、韓国人約300人が拘束されたと語った。
シュランク氏は475人について、現代、LG、下請け企業に雇用されていた人数の内訳は明らかにできないと述べた。強制送還される可能性もあるため、ICEに引き渡されたという。
475人の中には、米国に不法入国した者、就労禁止のビザで入国した者、就労ビザの有効期限を超えて滞在し続けるオーバーステイ(不法滞在)をしている者もいた。
「今回の強制捜査は、ジョージア州民と米国民の雇用を守り、法を順守する企業に公平な競争環境を提供し、経済の健全性を守り、労働者を搾取から守るというわれわれのコミットメントを強調するものだ」とシュランク氏は述べた。(c)AFP