「性的欲求満たすため」両脚切断手術受けた英外科医、保険金不正請求で拘禁刑
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【9月5日 AFP】英裁判所は4日、「性的欲求を満たすために」わざと凍傷を負い両足などの切断手術を受け、保険金を不正請求した血管外科医のニール・ホッパー被告(49)に対し、2年8月の拘禁刑を言い渡した。被告は、過激な身体改造ウェブサイトに掲載されていた性器切除動画に関連する過激なポルノ画像の所持についても有罪を認めた。
ジェームズ・アドキン判事はホッパー被告について、仮釈放を検討する前に刑期の40%を服役しなければならないとした。さらに、国民の安全を守るため、10年間にわたり性的危害防止命令の対象とし、行動を制限した。
ホッパー被告はイングランド南西部コーンウォール在住。イングランドの国民保健サービス(NHS)に勤務していた血管外科医で、妻子がいる。
ホッパー被告は2019年、ドライアイスを使ってわざと両脚に凍傷を負って入院。下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴え、敗血症の疑いで治療を受けた。その後両足を切断し、最終的に膝下を切断する手術を受けた。
裁判所によると、ホッパー被告は長年、切断手術を受けることを夢見ており、性的関心を抱いていたという。
アドキン判事は判決言い渡しの際、「ホッパー被告はその後、両脚切断は敗血症によるものだと主張し、保険金を不正請求した。しかし、少なくとも部分的には性的欲求を満たすために両脚切断を引き起こしたようだ」と述べた。
ホッパー被告は、先述の過激な身体改造サイトを運営していたマリウス・グスタフソン受刑者を捜査する過程で特定された。
グスタフソン受刑者は、自身の陰茎と脚を切除し、他の人たちが体の一部を切除するのを手助けした後、昨年ロンドンの裁判所で終身刑を言い渡された。
ホッパー被告は同サイトから男性器が切除される場面を収録した動画3本を購入したほか、自身の切断手術についてグスタフソン受刑者と数千件のメッセージを交換していた。
ホッパー被告が勤務していた王立コーンウォール病院トラストは声明で、事件は「衝撃的」だが、「有罪判決はホッパー氏の職務上の行為とは無関係である点を強調することが重要だ」と指摘。
「警察による徹底的かつ綿密な捜査の結果、ホッパー被告が勤務中に治療した患者と事件との関連は確認されなかった」と付け加えた。(c)AFP