「生徒が先生を殴った」過去5年間で1700件超発生…韓国・深刻化する教権侵害
発信地:韓国
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韓国・北朝鮮
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【09月03日 KOREA WAVE】韓国で「生徒による教師への暴行」事件が深刻化している。国会教育委員会のチン・ソンミ議員(共に民主党)が教育省から提供された資料によると、過去5年間に教権保護委員会で「傷害・暴行」と分類された事例は1701件に達した。
年度別では2020年106件、2021年231件、2022年374件、2023年488件、2024年502件と年々増加。休暇を除けば「1日平均2~3人の教師が生徒に暴行を受けた計算」になる。
実際、2025年4月にはソウル市陽川区の高校で授業中にスマートフォンを没収した教師が殴られる事件が発生。加害生徒は強制転校処分を受け、保護者と共に特別教育と心理治療を受けることになった。8月も慶南・昌原で中学生が教師を押し倒し、教師が全治12週間と診断された。
教師団体の調査によれば、教育活動中に生徒のスマホ使用を制止した際、暴行や傷害を経験した割合は6.2%に上る。だが、実際に地域教権保護委員会の開催を求めた教師はわずか3.8%。理由としては「報復が怖い」(29.9%)、「手続きが煩雑で負担」(22.2%)などが挙げられた。
こうした中で「暴行・性暴力など重大な教権侵害で学級移動・強制転校・退学となった場合、生徒の記録簿に残すべきだ」との法改正論も浮上している。
韓国教員団体総連合会のチャン・スンヒョク報道官は「502件という数字は衝撃的で惨憺たるもの。教師の精神的健康は生徒の情緒発達にも直結するだけに、国家的支援体制が必要だ」と強調している。
(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News