【8月31日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんは30日、各国政府が国際法を順守していれば、人道支援物資を積んだ船団がパレスチナ自治区ガザに向かう必要は本来ないはずだとの考えをAFPに語った。

現在、スペイン・バルセロナで準備が進められている新たな船団に参加する予定のトゥンベリさんは「私たちがやらなければならないことではないはずだ」と述べ、「このような活動が存在しなければならないこと自体が問題だ」と語った。

また「国々、政府、選出された公職者が国際法を守り、戦争犯罪やジェノサイドを防ぐために行動する責任がある」と主張。「それが彼らの法的義務だ。しかし、果たされていない。その結果、パレスチナ人だけでなく人類全体を裏切っている」と批判した。

新たな船団は「グローバル・スムード船団」と呼ばれる独立組織によって計画されている。同組織は、世界各地の港から船がガザに集まり、人道回廊を開設するための平和的な試みだと説明している。

「私たちの目的はガザに到達し、人道援助を届けること。人道回廊の開設を宣言し、さらに多くの援助を持ち込む。そして、イスラエルによる違法で非人道的なガザ封鎖を終わらせることだ」とトゥンベリさんは述べた。

活動家らは6月と7月にも支援物資を届けるためガザに船で向かったが、イスラエル軍に阻止された。同軍は船に乗り込み、活動家を拘束した後に国外追放した。トゥンベリさんも6月の船団に参加していた。

今回の船団は31日に出発する予定だが、正確な時刻やバルセロナから出航する船の数については明らかにされていない。

国連は今月、ガザで飢きんを宣言し、イスラエルによる「体系的な妨害」が援助の阻害要因だと非難した。イスラエル当局はこれを強く否定している。(c)AFP