【8月23日 AFP】オランダのカスパル・フェルトカンプ外相が22日、閣議で対イスラエル制裁の合意に至らなかったことを受け辞任した。

これを受け、フェルトカンプ氏が所属する中道右派・新社会契約党(NSC)は連立政権から離脱し、国内の政治的混乱に拍車をかけている。

フェルトカンプ氏は21日、パレスチナ自治区ガザ地区でのイスラム組織ハマスとの紛争での強硬戦術をめぐり、イスラエルに対し新たな措置を取るよう求めると述べていた。

オランダは先月、イスラエルの極右ベツァレル・スモトリッチ財務相とイタマル・ベングビール国家治安相をペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)に指定した。イスラエルがパレスチナ自治区ヨルダン川西岸の大規模入植地建設計画を承認したことについて、「容認できず、国際法に違反する」と非難する共同宣言に署名した21か国の一つでもある。

だが、22日にイスラエルへの圧力を強化するための新たな措置をめぐって閣議がこう着状態に陥った後、フェルドカンプ氏はオランダ通信(ANP)に対し、「意味のある追加措置を十分に講じることができない」「外相として必要だと考える方針を定める上で、制約を感じている」と述べた。

フェルドカンプ氏は、閣議でイスラエルに対する新たな措置について「真剣に議論された」が、相次ぐ抵抗に直面したと述べた。

2023年10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃でガザ紛争が始まって以来、オランダ政府はイスラエルの軍事作戦に対する抗議活動による圧力にさらされている。

ハーグでのデモには10万~15万人が参加し、オランダでは過去20年間で最大規模となった。参加者は、イスラエルへの制裁とガザの民間人への人道支援アクセスを要求した。

オランダでは既に、6月にヘルト・ウィルダース党首率いる極右・自由党(PVV)が連立政権から離脱したことを受け、10月29日に総選挙が実施されることになっている。

ディック・スホーフ首相は議会で、フェルドカンプ氏の辞任と、下院第4党のNSCの連立政権離脱は遺憾だと述べた。

スホーフ氏は、ガザ情勢が「劇的に悪化」していることを認め、「誰もがそのことを認識している」と語った。(c)AFP