【9月9日 People’s Daily】ファッションモデルがブランドの最新ファッションを身にまとい、リズムに乗ってウォーキング、このファッションショーが、数百人の観客を惹きつけた。「本当にユニーク!ここが動物園だなんて!」、同じ江蘇省(Jiangsu)の蘇州市(Suzhou)から来園した観光客・楊婕(Yang Jie)さんは感嘆の声を上げた。

江蘇省南京市(Nanjing)の「紅山森林動物園(Hongshan Forest Zoo)」は全国的に名を馳せた「インスタ映えスポット」として知られ、昨年は延べ800万人近い観光客を集めた。ここは多くのブランドの「イベント開催地」としても知られ、ファッションショー、新商品発表会、映画のプロモーションイベントなどが頻繁に開催されている。

新しさと変化の追求、多様な消費シーンの創造で「紅山森林動物園」は大変な人気で、話題を集めている。

「人びとが動物園に抱く伝統的なイメージを徐々に打破していきたい。関連グッズの開発、ファッションショー共同開催、新商品発表会など、多様な試みを通して、科学研究、保護、文化、グリーン消費を融合させ、さまざまな年齢層や異なるニーズを持つ市民に多様な消費の選択肢を提供したい。また動物保護や生態保護の理念を多くの人びとに広めることを目指している」、同園の沈志軍(Shen Zhijun)園長はこのように語っている。

ネットの園内ガイドを見て、楊さんと友人は動物園の自然学校が主催する「昼夜キャンプ」を予約した。動物保護教育の指導員に連れられ、動物たちの自然な夜間の行動を探索するため、足音を忍ばせながらゆっくりと進んだ。

静寂の夜更け、土の香りが漂い、「カサカサ」という自然の音が聞こえてくる。キリンは首を曲げてお尻に頭を乗せて眠り、レッサーパンダは木に横たわって気持ちよさそうに熟睡している。一方、オオヤマネコは警戒するように周囲を見回している。楊さんを一番驚かせたのは、狼の群れの「集会」の光景だった。まずリーダーの狼が首を伸ばして「オウウ」と吠えると、続いて周囲の狼たちも「オウウ」と呼応した。
  
「夜のツアーには動物のパフォーマンスも餌やり触れ合いイベントもなし。ここでは動物が主人で私たちは客、客は主人の都合に合わせるもの」、動物との友好共生の発想と新奇な体験型の企画が、楊さんに不思議で楽しい思い出を作ってくれた。

この動物園には「昼夜キャンプ」以外にも多くの楽しみが観光客を待っている。施設内にはコアラの体重測定、猿のボート漕ぎ、ヒグマの魚獲り見学もある。大きな窓の外で水を飲むフラミンゴたちを眺めながら、自分も一緒に飲んでいるような気分を味わえる。紅山森林マーケットでは、シロガオサキ(Pithecia pithecia)の凧をモチーフにしたブローチ、レッサーパンダの帽子飾り、カワウソのストラップなど、動物園ならではのカルチャーグッズがずらりと並び、思わず「買いたくなる」アイテムが揃っている。こうした動物園オリジナルの記念グッズはすでに千種類を超え、売れ行きも好調だという。

「紅山森林動物園」が人気の頂点に達すると、園の周辺のホテルの宿泊料金は市の中心部並みに上昇した。また塩水鴨、皮肚麺、鴨血粉絲など地元の名物小皿料理が人気ランキングの上位に入った。このように「紅山森林動物園」を中心とする消費圏は、近年着実に拡大している。
  
同園の白亜麗(Bai Yali)副園長は「年間来園者のうち、南京市の住民が23%、省内の他の市が27%、他省からが約半数を占める」と説明した。

それでは、この動物園を見終わった観光客は、次にどこへ行くのか?

その回答は、ネットユーザーがまとめた「紅山ブランドイメージマップ」に隠されている。大型複合商業ビル「城北万象匯」の外壁に据え付けられた大きな動物オブジェ「空中動物園」、文創産業園区にあるカルチャーやアートのクリエーターが集まった「南京国家領軍人材創業園(国創園)」のカルチャーグッズショップ、南京市内の人気のカフェ「MAAN COFFEE(1912店) 」など「紅山森林動物園」とコラボレーションした施設やブランドイメージライセンスを取得した商業施設が、南京市の多くの商業地区や市街に点在している。

現在「紅山森林動物園」とタイアップしているブランドは50以上におよぶ。

「金鷹国際ショッピングセンター・新街口店」の関係者は「昨年も提携したが、今年もまたコラボして、さらに豊富な相互体験シーンを企画したり、音声付きカルチャーグッズを開発している」と紹介した。

南京市は「紅山森林動物園」「南京新街口」などの都市ブランドイメージの活用と開発に力を入れている。新たな消費シーンや商業様式を育成し、商業・観光・文化・スポーツ・健康など多くの業種の消費の融合を推進し、「都市の流量」を「消費の増加」に結びつける努力を続けている。

今年第1四半期、南京市の社会消費財小売総額は2323億1100万元(約4兆7763億円)に達し、全省トップクラスの成長率を記録した。

「紅山森林動物園」の見学を終えた楊さんは、期待に胸を膨らませ「できるだけ早く次の南京旅行を計画したい」と言った。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews