【8月19日 CNS】「中国月餅の名城」とされる広東省(Guangdong)茂名市(Maoming)の食品業界協会によると、17日から50日間にわたる月餅の予約販売会が始まった。海外からの月餅や餡の注文は前年同期比で2割増となり、今年の月餅販売総量は前年比3割以上の増加が見込まれている。

茂名市は農業が盛んな地域で、豊富な農産物資源が月餅作りに良質な原料を提供している。茂名の化州市(Huazhou)で作られる「拖羅餅」は唐代の貞観年間に起源を持ち、1300年以上の歴史を誇る。一方、茂名の電城鎮で作られる「炒米餅」は、古代の女性将軍・冼夫人(Lady Xian)が兵糧として用いた製法を受け継いでいる。現在、茂名市内には252の月餅製造企業があり、種類は約100種類、生産量は年間約3万トン、総生産額は40億元(約880億円)を超えている。

茂名税関によると、同市で唯一月餅と餡を輸出している「広州酒家集団粮豊園(茂名)食品有限公司」は、「伝統の味」を守りながら、減糖・減油やカスタマイズといった新しい工夫で海外の顧客を引き付けている。今年5月から同社の月餅や餡は米国、南アフリカ、シンガポール、カナダなどに相次いで輸出され、海外注文は前年比で2割増加した。

「粮豊園」マーケティング部の李海廷(Li Haiting)副マネージャーによれば、海外の顧客に最も人気があるのは、蓮の実餡、黒ごま餡、あずき餡といった伝統的な餡で、特に人気の高い輸出月餅は、卵黄入り白蓮蓉月餅(ハスの実月餅)、あずき餡月餅、素五仁月餅(5種類木の実入り月餅)だという。これらの輸出は通常8月末まで続く。

近年、茂名市は月餅産業において「スナック化・点心化・ブランド化・グリーン化」という戦略を打ち出し、低糖・低油の健康志向製品を開発することで、月餅を「季節の食品」から「日常の美味しさ」へと広げ、産業の高度化を進めている。(c)CNS/JCM/AFPBB News