【8月17日 AFP】米国のドナルド・トランプ大統領は15日にアラスカで行われた首脳会談で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に特別な品を手渡した──ファーストレディのメラニア・トランプ氏が書いた手紙だ。手紙は、子どもたちのために平和を求める内容だった。

この手紙は、首脳会談で突破口を見いだせなかった翌日に公開された。ファーストレディの事務所が16日、米FOXニュースの記事をX(旧ツイッター)にリツイートした。

FOXニュースによると、プーチン氏はトランプ氏から「平和の手紙」を受け取るとすぐに読み、両国の代表団がその様子を見守った。

メラニア氏が署名した手紙には、「今日の世界には、周囲の暗闇に囲まれながらも、かろうじてかすかな笑いを保つことを強いられる子どもたちがいます」と、ウクライナの名を挙げずに記されていた。

「プーチン氏、あなたお一人の力で、子どもたちの澄んだ笑い声を取り戻すことができます」とあり、「これらの子どもたちの無垢を守ることで、あなたはロシアに奉仕するだけでなく、人類全体に尽くすことになるのです」と続いた。

さらに手紙は、「この大胆な発想はあらゆる人間の分断を超え、プーチン氏、あなたが今日、ペン一つで実現できるのです」とし、「今こそ、その時です」と結ばれていた。

トランプ氏は就任当初、プーチン氏との融和を模索したが、ウクライナ侵攻が続く中で対露姿勢を修正。今回の会談前には停戦を受け入れない場合の「深刻な結果」を警告していたが、会談後は「直接的な和平合意が最善の道だ」として要求を後退させている。(c)AFP