【8月15日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記に宛てた書簡の中で、ウクライナ軍が越境攻撃したロシア西部クルスク州での戦闘に派遣された北朝鮮兵の「勇敢さ」を称賛した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が15日、伝えた。

プーチン氏は日本の植民地支配から解放されて80年となる15日に合わせた書簡で、旧ソ連軍と北朝鮮軍が日本の植民地支配を終わらせるために共闘したことを振り返った。

プーチン氏は書簡で、「遠い昔の戦争の日々に築かれた戦友の絆、善意の絆、そして相互扶助は、今日に至るまで堅固で信頼できるものであり続けている」「ウクライナ占領軍からのクルスク州解放作戦に北朝鮮兵が勇敢にも参加したことで完全に証明された」と述べた。

さらに、「ロシア国民は、彼らの勇気と自己犠牲を永遠に忘れないだろう」と続けた。

プーチン氏は、両国は引き続き「共同して行動し、それぞれの主権を効果的に守り、公正で多極化した世界秩序の構築に大きく貢献していく」とも述べた。

韓国と西側諸国の情報機関によると、北朝鮮は2024年、クルスク州に兵士1万人以上に加え、砲弾やミサイル、長射程ロケットシステムを送った。

韓国政府は、ロシアのために戦った北朝鮮兵約600人が死亡、数千人が負傷したとしている。

これに先立ちビャチェスラフ・ウォロジン下院議長率いるロシア代表団も14日、北朝鮮の日本の植民地支配から解放されて80年に合わせて首都平壌を訪問。儀じょう隊に迎えられた。

KCNAによると、ウォロジン氏は金氏に対し、「ウクライナの侵略者を駆逐するためのクルスク州解放作戦に優秀な兵士を派遣してくれた」ことに感謝の意を表した。

さらに、ロシアは「命を投げうって戦った」北朝鮮兵を決して忘れないと述べた。

これに対し金氏は、ロシア代表団の訪問は「既に新たな段階にある朝ロ関係の発展」を促進するだろうと述べた。(c)AFP