【8月14日 AFP】茶道・裏千家の前の家元である千玄室さんが14日、死去した。102歳だった。公共放送NHKや国内新聞各紙が報じた。

1923年、京都生まれ。1943年に海軍に入隊し、特攻隊員として訓練を受けたが、出陣せずに終戦を迎えた。

千玄室さんは「一碗からピースフルネスを」というモットーを掲げ、裏千家の茶道を通じて反戦メッセージを世界に発信していた。

国連本部やハワイ・真珠湾のUSSアリゾナ記念館などで茶道を披露し、世界で日本文化の普及に尽力した。

1964年に裏千家十五代家元を継承。英国のエリザベス女王や旧ソ連のミハイル・ゴルバチョフ氏、米国のヘンリー・キッシンジャー元国務長官、中国の胡錦濤前国家主席らをもてなした。

1997年に文化勲章を受章し、2020年にはフランスの最も権威ある勲章であるレジオン・ドヌールを授与された。(c)AFP