ダルフールでコレラ深刻化 戦闘と避難が衛生悪化招く
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【8月14日 AFP】スーダンのダルフール地域で、過去数年で最悪となるコレラの流行により、少なくとも40人が死亡したと、国境なき医師団(MSF)が14日発表した。
MSFによると、約1年前から続く流行は、正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が2年以上にわたり衝突している広大な西部地域で最も大きな影響が出ているという。
MSFは声明で、「全面戦争に加え、スーダンの人々は今、数年ぶりに最悪のコレラ流行に直面している」とし、「ダルフール地域だけでも、チームは過去1週間で2300人以上の患者を治療し、40人の死亡を確認した」と述べた。
MSFによると、世界では昨年8月11日までの1年間に、疑い例9万9700件のうち2470人がコレラ関連で死亡したと報告されている。
コレラは、細菌で汚染された食物や水を介して感染する急性腸管感染症で、しばしば糞便が感染源となる。激しい下痢や嘔吐、筋肉のけいれんを引き起こす。
放置すると数時間で死亡する恐れがあるが、軽症の場合は経口補水液で、重症では抗生物質で治療できる。
MSFは、スーダンでの戦闘に伴う市民の大量避難が、食器や食物の洗浄など基本的な衛生対策に必要な清潔な水へのアクセスを妨げ、流行を悪化させていると指摘した。
「状況が最も深刻なのは北ダルフール州のタウィラで、国連によると、エルファッシャー市周辺の戦闘を逃れるために38万人が避難している」とも述べた。(c)AFP