カナダ各地で山火事、既に焼失面積で過去2番目のシーズンに
このニュースをシェア
【8月14日 AFP】カナダ最西端ブリティッシュコロンビア州のバンクーバー島にあるポートアルバーニの南約10キロに位置するアンダーウッド山で火災が広がっている。カナダは史上2番目に深刻な山火事シーズンを迎えている。
アンダーウッド山からの煙が空を覆う中、住民のラス・ウェタスさん(69)は、「1956年からポートアルバーニに住んでいるが、これまでに見た中で最大級の山火事だ」とAFPに語った。
ブリティッシュコロンビア州の消防当局は、アンダーウッド山の火事を「制御不能」と分類しており、さらなる延焼が予想される。
だが、人口約2万人のポートアルバーニが避難対象になるかどうかは不明だ。
広大な国土の反対側、最東端のニューファンドランド・ラブラドル州では、数日間にわたる山火事の激化を受け、12日に州都セントジョンズの一部地域に避難命令が出された。
東部ノバスコシア州の主要都市ハリファクス郊外でも、13日に山火事が発生した。
今年のカナダの山火事シーズンは焼失面積で、1983年過去2番目の規模となっている。
既にこれまで2番目だった1995年の710万ヘクタールを上回る740万ヘクタールが焼失しており、これはパナマの面積に匹敵する。
だが、2023年の1730万ヘクタールを超えることはないと予想されている。2023年の驚異的な焼失面積は、人為的な気候変動によって深刻化する山火事の脅威に世界的な注目を集めた。
今年の山火事による煙を受けて、カナダと米国で数千万人に大気汚染警報が出された。煙霧は大西洋を越え、西欧の人々にも影響を与えている。
13日には、カナダ全土で700件以上の山火事が発生しており、うち161件は制御不能だった。ほぼ全ての州と準州が影響を受けている。(c)AFP