熱波の欧州で山火事猛威 死者も 干ばつは4か月連続で過去最悪
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【8月13日 AFP】欧州南部では12日、熱波にあおられた山火事が各地で延焼し、3人が死亡、数千人が自宅からの避難を余儀なくされた。
イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、バルカン半島では、気温が40度を超えると予想され、熱警報が発令された。熱波は、より長期化し、より激化し、ますます頻発する極端な暑さを引き起こす気候変動の兆候の一つ。
英国レディング大学気象学部の研究科学者アクシャイ・デオラス氏はAFPに「気候変動の影響で、今、私たちが暮らしている世界は明らかに温暖化している」とし、「多くの人がまだその危険性を過小評価している」と付け加えた。
スペイン・マドリード北部のトレス・カントスでは、山火事に対応中に乗馬施設の従業員が負傷し、その後死亡したと当局が発表した。報道によると、馬を救おうとしていたという。先週からの熱波に伴う一連の山火事での最初の犠牲者となった。同地域では住民数百人が避難を余儀なくされた。
北西部カスティーリャ・イ・レオン当局も、火災に対応していた別の男性が死亡したことを確認した。同地では、古代ローマの金鉱で知られるユネスコ世界遺産ラス・メドゥラスを脅かすものを含め、数十件の火災が報告された。
スペイン南部アンダルシア州タリファ近郊の人気ビーチでは、ホテルや住宅から約2000人が避難した。
スペインのペドロ・サンチェス首相はX(旧ツイッター)への投稿で、救助当局が「火を消すために懸命に働いている」と述べ、「私たちは森林火災の極端なリスクにさらされている。非常に注意してほしい」と警告した。
バルカン半島モンテネグロでも、首都ポドゴリツァ北部で山火事の対応に当たっていた際に車両が転倒し、兵士1人が死亡、1人が重傷を負った。
スペインの隣国ポルトガルでも、消防士が大規模な山火事3件への対応を迫られている。同国中部トランコソ近郊で発生した火災が最も深刻で、消防士700人以上が消火に当たっている。
EUの気候モニター「コペルニクス」によると、森林火災に関連する煙と温室効果ガスの排出量は今夏、過去最大級となっているという。
他方でフランス南部では、気象観測所4か所で高温記録を更新。12日には国土の4分の3の地域に熱警報が出された。イタリアでは11日、熱中症で子どもが死亡した。
その他、アルバニアやギリシャでも各地で発生した山火事への対応に追われた。ギリシャは欧州連合(EU)に支援を要請した。
欧州干ばつ観測所(EDO)のデータ分析によると、7月には欧州と地中海盆地の半分以上(52%)が4か月連続で干ばつに見舞われていた。この干ばつの水準は、2012年にデータ収集開始以降で、7月としては最悪のものとなっており、2012年~24年の平均を21%上回っている。(c)AFP