【8月13日 AFP】米国は12日、パレスチナ自治区ガザ地区で中東の衛星テレビ、アルジャジーラのアナス・シャリフ記者らがイスラエル軍に殺害されたことについて、イスラエルを批判せず、同国に問い合わせるよう求めた。

イスラエル軍はシャリフ氏について、イスラム組織ハマスの「テロ細胞」を率いる小隊長で、イスラエルに対する「ロケット弾攻撃を実行する責任者」だったと主張している。

米国務省のタミー・ブルース報道官は記者会見で、「シャリフ氏に関する情報はイスラエルに問い合わせてほしい」と述べた。

ブルース報道官は、戦場を取材するジャーナリストらに敬意を表する一方で、ハマスの構成員は「ジャーナリストを装うなど、社会に溶け込んでいる」として、「人々のために情報収集に尽力している方々がこのような状況に置かれているのは、本当にひどいことだ」と述べた。

欧州諸国、アラブ諸国、国連、そしてメディアの権利団体は、いずれもシャリフ氏らの殺害を非難した。

欧州連合(EU)の外相に当たるカヤ・カラス外交安全保障上級代表は、イスラエルの主張には「明白な証拠」が必要であり、ジャーナリストを標的にしてはならないという戦争法を順守しなければならないと述べた。

シャリフ氏を知る地元ジャーナリストたちによると、同氏はキャリアの初期、2006年からガザ地区を支配しているハマスの広報事務所で勤務し、同組織が主催するイベントの広報を担当していた。(c)AFP