【8月21日 People’s Daily】「中国が非常にクールで、非常に興味深く、非常に学ぶ価値があることを、西側の人びとは認識してほしい」、今年3月に中国・福建省(Fujian)南平市(Nanping)で開催された「第2回武夷フォーラム(Wuyi Forum)」で、英国オックスフォード大学(Oxford University)の漢学者・ロバート・チャード(Robert Chard)准教授は、中国を「クール」という言葉で表現し、出席者に新鮮な印象を与えた。

「クール」は若者が好む言葉で、先駆的、前衛的、流行の先端を意味し、流行の音楽、ファッション、生活様式など多くの場面で使われる。

  
これまで「クール」は主に西洋的な文化要素を指すことが一般的だった。しかし、今中国を「クール」で表現するのは、「ルックイースト(東を見る)」というトレンドが無視できなくなっているからだろう。

「まるで未来から来たベビーカーのようだ」、外国のブロガーが中国の新エネルギー車を見た時、こんなホットな感想をブログに上げた。

公平で開かれた中国の大市場は、外資にとって、「中国が水を注げば、私たちは花を咲かせる(ことができる)」というように「確実なオアシスで、投資と事業の熱い土地」と見なされている。

中国のヒーロー「孫悟空(Sun Wukong)」は、かつて西欧では「Monkey King」と訳されていたが、大ヒットアニメ映画『黒神話:悟空(Black Myth: Wukong)』の中では「Wukong」と直接の発音が使用され、文化的な主体性が高まっている。
  
「クールな中国」は、現代中国の姿かたちに由来しているが、文明の蓄積にも根ざしており、これら2つの要素は「クール」の内包(内側にある共通の意味)と外延(外に現れている具体的な対象)を豊富にしている。

ビザ免除政策でますます多くの観光客が中国を訪れるようになり、動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」で「中国語を学ぶ」という話題の再生回数が延べ数十億回に達し、中国を理解し近づきたいという興味が、世界中で日増しに高まっている。

しかし、中国に対する偏見や誤解を乗り越え、固定観念を打破するには、まだ長い道のりが残されている。

文化間のコミュニケーションにおいて、「文化的目減り(伝わりにくさ)」という概念がある。例えば、海外で大ヒットした中国アニメ映画『哪吒之魔童鬧海(英題:Ne Zha2)』の「運命に反抗して自己覚醒する」というテーマは海外で普遍的な共感を呼んだたが、映画に登場する「風火輪」や「金箍棒(如意棒)」など様々な法具や武器へのイメージ(馴染み)は、海外ではやはり自然に理解するには「一種の壁」が生じていた。こう言う側面から見ると、中国と外国の文化的な融合は、やはり困難な任務であることが分かる。

人の心の中にある「偏見」は「大きな山」だが、その山は決して越えられないものではない。

今年1月、米国在住のユーザーが中国のソーシャルメディア「小紅書(Red)」に娘との写真を投稿して挨拶をしたところ、1万件を超えるコメントが寄せられた。その後この米国ユーザーは、やはり写真を投稿した上海の家庭と様々なやり取りを経て仲良くなり、早くも3月には上海で直接会う機会を持ち、思い出に残るひと時を過ごした。

米中の両家庭の交流は感慨深いものがある。これが本来、世界のあるべき姿だ。

米人気配信者IShowSpeed(中国語では「甲亢哥<Jia Kang Ge>」)が中国旅行を開始した。彼が中国から屋外ライブ配信を行うごとに数百万人のフォロワーを集めた。彼の編集やフィルターなしの生配信の映像を通じて、世界中の視聴者は中国の急速な発展や風土人情をリアルに体験することができた。

民衆の判断は偏見を打ち消す太陽だ。心の交流は隔たりを打破する力だ。そして、現実の生活シーンと相互交流こそが、最も生のコンテンツであり、最も新鮮な素材である。

現在、中国は開放的な姿勢で世界を抱きしめている。より温かくより深みのある中国の物語が世界と「共感共鳴」する時に、交流と相互理解と「和合共生」の素晴らしい文明の物語が、必ずや生まれてくることだろう。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews