【8月9日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は8日、1970年に飛行中の爆発事故で大惨事寸前となった、アポロ13号の月面ミッションで船長を務めた宇宙飛行士のジェームズ・ラベル氏が亡くなったと発表した。97歳。

元海軍パイロットで、1995年に公開された映画『アポロ13』では米俳優トム・ハンクスが演じたラベル氏は、NASAによると、7日にシカゴ郊外で息を引き取った。

NASAは「その人生と仕事が、何十年にもわたり多くの人々に感動を与えた」とし、ラベル氏の「人格と揺るぎない勇気」を称賛した。

月への飛行を2度行いながらも月面を歩くことはなかったラベル氏だが、世界が固唾をのんで見守る中、損傷した宇宙船を無事帰還させたことで、米国宇宙計画の偉人の一人とされている。

ラベル氏の家族はNASAを通じて、「彼の驚くべき人生とキャリアを非常に誇りに思っています」と述べた。

「私たちにとって彼は父であり、祖父であり、家族のリーダーでした。そして何よりも、私たちのヒーローでした」

「私たちは彼の揺るぎない楽観主義、ユーモアのセンス、そして私たち一人ひとりに不可能を可能にできると感じさせてくれたことを懐かしく思うでしょう」(c)AFP