【8月15日 CNS】暮らしに関わることに小さなことはない。

中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議の「決定」では、「『一つの用件を効率的に完結させる』ための重点事項リストと常態化推進の仕組みを整備し、行政サービスの標準化・規範化・利便化を進め、全国をカバーする一体化オンライン行政サービスプラットフォームを整える」と示された。

6月27日に開かれた国務院常務会議では、この取り組みを本格的に制度化する方針が打ち出された。重点事項の常態化推進を進めることで、「一つの用件を効率的に完結させる」改革を全国的に定着させる狙いだ。

一見すると小さな改善に見えるが、行政サービス全体の質と効率を大きく引き上げる潜在力を持ち、政府運営の考え方そのものの変化を示している。

従来の行政手続きは部門ごとに縦割りで設計されており、住民は複数の窓口を行き来して同じ書類を何度も提出し、時間と手間を取られていた。

2024年1月、国務院常務会議は「行政サービスの最適化、行政効率の向上、『一つの用件を効率的に完結させる』推進に関する指導意見」を審議し、これを行政サービス改革の重要な手段と位置づけた。二段階の目標と推進計画、実施ルートを明確にし、新たな段階の改革の重点と方向性を示した。

今回の会議では、これまでの成果が評価された。この取り組みは、小さな改善から出発し、行政サービスの理念を変え、手続きを再構築し、部門間の連携を促進したことで、住民や企業の利便性を高め、ビジネス環境の改善と行政効率の向上につながったとされた。

今回の会議で「常態化の仕組みを整える」と明記されたことは、改革が初期の集中的取り組み段階から、長期的な制度構築段階に移行したことを意味する。

会議はまた、課題解決を重視し、住民の声に応える姿勢を示した。「住民や企業が強く不便を感じる手続きについて、対象範囲を拡大・最適化する」としたのだ。

例えば、死亡後の手続きが煩雑という課題に対応し、多くの地域では社会保険精算、戸籍抹消、遺産照会などを一度に済ませる「身後の一括手続き」が導入され、遺族の負担軽減につながっている。

地方の独自性を生かした取り組みも推奨され、「地域の実情に応じて特色ある手続きを追加することを奨励する」とされた。画一的な対応を避け、地方の創意工夫に十分な余地を残す方針である。2024年に国務院が初めて公表した13件の「一括手続き」の多くも、地方や部門で生まれた成熟した実践から採用されたものだった。

さらに、行政サービス改革を公共サービスにまで広げることも強調された。会議では「銀行、病院、通信などの公共サービスの手続きを一体的に進める」とされた。例えば北京市では、「予防接種証」と「出生医学証明書」を同時に発行する試みが始まっている。また、不動産登記と水道・電気・ガスの名義変更を一括で行う地方もあり、積極的な試みとして注目される。

会議はデジタル技術の活用強化も打ち出した。全国一体化行政サービスプラットフォームの機能を充実させ、データの壁を取り除き、「ワンネットワークで手続き完結」を推進することで、サービスの質と利用体験を高める方針である。

データの壁をなくし、オンラインで一元的に処理するには、省庁やシステム間に残る「縦割りのデータ」や「情報の孤立」を解消することが鍵となる。複数の窓口やネットワークを一本化し、全国で統一的に行政サービスを展開することが狙いだ。

経済先進地域では、すでに「ワンネットワーク」型のサービスが高度に進んでいる。たとえば、深セン市(Shenzhen)の「即時申請・即時承認」サービスや、浙江省(Zhejiang)の「浙里辦」アプリは、数千種類のサービスを統合した先行事例となっている。

「複数部門を行き来する手続き」から「一件を効率的に処理する手続き」への転換は、行政サービスの効率化を超える意味を持つ。

それは、「人民を中心に据えた発展理念」の実践であり、国家の統治体系と統治能力の現代化に向けた重要な一歩となる。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News