【8月9日 People’s Daily】直径7メートル余りの円環形の同期加速器の「トラック」上で、陽子ビームが円を描くように加速し「疾走」する。百万回以上回転し、光速の約3分の2に達すると、高エネルギー輸送線を通じて治療室に送られ、患者の腫瘍部位に正確に照射され、「定向爆破」でがん細胞を破壊する。

上海市嘉定区にある陽子治療設備の開発企業「艾普強粒子設備」では、従業員が設備の組み立てとテストに忙殺されていた。

同社の張満洲(Zhang Manzhou)技師長は「陽子治療システムは27のサブシステムから構成され、加速器物理学、電子工学、電気工学、制御工学、機械工学、ソフトウェアなど多岐にわたる分野をカバーした世界最大級の医療機器の一つだ」と説明する。張氏のプロジェクトチームは10年にわたる研究開発を経て、設計から主要機器の開発、統合調整までの全ての技術を掌握し、62件の特許を取得したという。国産初の陽子線治療システムの国産化率は85%を超え、2号機は全ての部品の国産化が予定されている。

今年、上海市は新しい質の生産力の育成を主要目標として「3大先導産業」の育成強化、伝統産業の改造・アップグレード、未来産業の先見的な配置を総合的に推進し、高度化、スマート化、グリーン化、融合化に着眼し、全方位的な構造転換とアップグレードの攻略戦を強化している。
  
■ハイエンド製造業の発展

上海市経済・情報化委員会の張英(Zhang Ying)主任は「今年、市は産業イノベーション体制のメカニズム改革を深化させる政策措置を策定し、高品質な産業技術の供給を拡大し、2023年に策定された『新産業標準リーダーシップ計画』を実施し、多層的なイノベーション企業を育成し、『未来産業』の新しい分野への布石進め、低空スマート機器、人型ロボット、6Gなど競争力のある象徴的な製品を育成する」と述べた。

■スマート製造の加速

2月6日、上海浦東の張江集団の「模力居住区」にある国家と市政府が共同建設した「人型ロボットイノベーションセンター」の人体認識トレーニング場では、100台を超えるさまざまな種類の人型ロボットが3C製造(コンピュータ、コミュニケーション、コンシューマー商品)や自動車検査など異なる職種に必要な技術を学習していた。

同センターの許彬(Xu Bin)総経理は「今年の末までにこのトレーニング場で1000万件を超える質の高い実体データを含む人体認識のデータベースを構築し『人体認識技術発展プラットフォーム』を構築する計画だ」と紹介した。

今年に入り、上海市は「人工知能プラス」行動を強化し、「人工知能プラス」重点産業の応用を推進し、多様なイノベーションの主体組織に対して便利で高品質な公共サービスを提供している。

産業のグリーン化と融合化に焦点を当て、上海市はグリーン工場とゼロカーボン園区の建設を推進し、生産性サービス業の特色あるクラスターを育成している。先日、トヨタ自動車は上海市金山区(Jinshan)に「レクサス純EV車とバッテリーの研究開発・生産会社」を設立すると発表した。これはトヨタが中国本土で初めてレクサスブランドの生産を開始することを意味し、上海の新エネルギー自動車産業の優位性をさらに際立たせることになった。

企業のグリーン成長のニーズに対応するため、上海市の今年度の省間のおよび市同士のグリーン電力取引量は66億8000万キロワット時に達し、過去最高を更新した。4年連続の急速な成長となった。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews