【7月31日 AFP】イスラエル軍が30日、パレスチナ自治区ガザ地区北部で人道支援を待つ群衆に発砲し、少なくとも30人が死亡した。ガザの民間防衛当局が明らかにした。イスラエル軍は、ガザ市北部での事件による死傷者については把握していないと述べた。

民間防衛当局のマフムード・バサル報道官はAFPに対し、イスラエル軍がガザ市北部で支援を待つ人々に発砲し、「少なくとも30人が死亡」、300人が負傷したと語った。

ガザ市にあるシファ病院のモハメド・アブ・サルミヤ院長は、この発砲事件で35人の遺体を受け入れたと述べた。事件は、ガザに入る援助トラックが通過するジキム検問所の南西約3キロの地点で起きたと報じられている。

イスラエル軍は、数十人のガザ住民が「ガザ北部で援助トラックの周りに集まり、現地で活動するイスラエル国防軍(IDF)部隊の至近距離に迫った」と主張。

「部隊は脅威が迫っていると判断し、住民ではなくそのエリアに向けて警告射撃を行った。初期調査によると、IDFは警告射撃による死傷者を把握していない。詳細は現在調査中だ」と続けた。

民間防衛当局によると、この数時間前にも、支援物資配給拠点付近で発砲事件が3件あり、パレスチナ人14人が死亡した。

うち2件で、イスラエル軍は警告射撃を行ったと主張している。(c)AFP