(左から)カリナ、ハ・ジョンウ、BoA(c)news1
(左から)カリナ、ハ・ジョンウ、BoA(c)news1

【07月30日 KOREA WAVE】韓国芸能界において、「神秘主義」はもはや過去のものとなった。その代わりに重視されているのは、いかにファンと近い距離でコミュニケーションを取るかという姿勢だ。こうした背景から、個人のSNSは芸能人にとって事実上の必須ツールとなっている。ファンと直接会えなくても、SNSで交流を続けることができるからだ。

しかし「過ぎたるは猶及ばざるが如し」と言うように、SNSでの軽率な発言や行動が原因で批判にさらされるケースが増えている。

俳優のハ・ジョンウは7月21日、自身のSNSに残したコメントが波紋を呼んだ。

あるファンが「〇〇〇であだ名をつけてほしい」と依頼したのに対し、ハ・ジョンウはファンの名前の頭文字を使って「催淫剤」と書き込んだ。この言葉は性欲を促進させる薬物を意味し、不適切だとの指摘が相次いだ。

普段からファンにニックネームをつけることが多かったハ・ジョンウにとって、冗談のつもりだった可能性はある。だが、度が過ぎていたのは否めない。

最終的に所属事務所ワークハウスカンパニーが「不快に感じた当事者に深くお詫び申し上げる」と謝罪した。

ガールズグループ「aespa(エスパ)」のメンバー、カリナも政治的意図を巡る論争に巻き込まれた。

大統領選挙を目前に控えた5月27日、彼女はインスタグラムに赤い「2」の数字とストライプの入った黒いウインドブレーカーを着た写真を投稿した。これが特定政党を連想させるとして“政治色”疑惑が持ち上がった。

カリナと所属事務所は「そのような意図はなかった」と釈明したが、騒動はしばらく続いた。

また、SNSでの“酩酊ライブ放送”によって非難された例もある。4月にはタレントのチョン・ヒョンムと歌手BoA(ボア)が、酒に酔った状態でライブ配信中に不在だったパク・ナレを言及し、問題となった。

両者は後に謝罪文を発表し、事態は収束したが、一部からは軽率だったとの声が残った。

これらはほんの一例にすぎない。数多くの芸能人がSNSでの不用意な言動により、大衆の批判に晒されてきた。

芸能人にとって、キャスティングやファンダム形成に大きな影響を与える「イメージ」は命綱とも言える。そのイメージは、日常的な行動に基づいて築かれていくが、現代においてはSNSこそが最も率直に自身を露出する場である。

ファンとの交流をやめる必要はない。ただし、SNSへの書き込みやコメント一つにも、自らの行動がどのような波紋を呼ぶか、熟慮が求められる。

いかに良薬といえど、用法を誤れば毒にもなる。ファンとの“交流”は芸能人にとって万能薬である一方で、度を越せば逆効果になりうるのだ。【news1 アン・テヒョン記者】

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