【7月30日 AFP】英国のキャサリン皇太子妃がこのほど、ロンドンの「ビクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)」でミニ展示を行うこととなった。展示される作品には、児童文学作家ビアトリクス・ポターの水彩画や、1960年のバレエ公演で使用された妖精の衣装などが含まれる。

キャサリン妃によるミニ展示「Makers and Creators」は、同館が先月始めた「Order an Object」と呼ばれるオンデマンドサービスに続く取り組みとなる。Order an Objectは、利用者が博物館のオンラインカタログから収蔵品を選び、予約制で実物を間近に見ることができる無料のサービス。

V&Aはこのミニ展示について、制作者に焦点を当て、「歴史的な『もの』や作品が、今日のファッション、デザイン、映画、アート、創造性にどのように影響を与えるか」を示す内容だと説明している。

キャサリン妃はこの展示に寄せたメッセージで、「『もの』は物語を語ることができる。それらのコレクションは、私たちの過去についての物語を形作り、未来へのインスピレーションにもなる」と述べた。

また、「個々にユニークな『もの』が集まることで、私たちの社会的・文化的な経験や、人生という大きなタペストリーの中で果たす役割を探る手がかりとなる集合体を生み出せる」としている。

展示品には、1662~1722年に制作された清朝の青と白の磁器の花瓶、1960年のロイヤル・バレエ団による「眠れる森の美女」のためにデザイナーのオリバー・メッセルが手がけた「森の妖精」の衣装、ポターによる森の小道を描いた水彩画が含まれる。

そのほか、1830~1840年ごろに作られたウェールズ製のハンドメードキルトや、イングランド南部サマセットの15世紀の陶器タイルも展示される。

このミニ展示は、キャサリン妃の自然への愛情や、幼児教育への関心も反映した内容となっており、V&Aイーストストアハウスで2026年初頭まで公開される。(c)AFP