トランプ氏、ガザで「現実の飢餓」と警告 「兵糧攻め」否定のイスラエル首相と見解対立
このニュースをシェア
【7月29日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は28日、パレスチナ自治区ガザ地区の人々が「現実の飢餓」に直面していると警告した。訪問先のスコットランドでキア・スターマー氏と会談した際、記者団に語った。飢餓の懸念はイスラム組織ハマスのプロパガンダだと一蹴するイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とは対立する見解だ。
トランプ氏は、国連機関が致命的な飢餓と栄養失調の波に直面していると警告するガザで暮らすパレスチナ人200万人以上に食料を届けるため、米国はパートナー諸国と協力し、食料センターの設置を支援すると表明。
「私たちは良質で食欲をそそる食料を手に入れ、現実の飢餓に苦しむ子どもたちら、多くの人々を救うことができる」「子どもたちに食料を与えなければならない」と述べた。
これに先立ちネタニヤフ氏は27日、「ガザには飢餓はない。ガザは兵糧攻めを受けていない」と断言していた。
ネタニヤフ氏はイスラエルがガザに兵糧攻めを仕掛け、意図的に民間人を飢えさせていることを否定しているが、28日にはイスラエルの人権団体「ベツェレム」と「人権のための医師団」にもイスラエルは「ジェノサイド(集団殺害)」を行っていると非難された。イスラエルのNGOが同国をジェノサイドで批判するのは初めて。(c)AFP