AIで生成された映像。大雨被害で水に浸かった景福宮でアシカが泳ぐ様子が描かれている=YouTubeチャンネル「ゴルパダク」(c)MONEYTODAY
AIで生成された映像。大雨被害で水に浸かった景福宮でアシカが泳ぐ様子が描かれている=YouTubeチャンネル「ゴルパダク」(c)MONEYTODAY

【07月29日 KOREA WAVE】朝鮮半島を襲った「モンスーン級の豪雨」による水害が各地で発生した際、人工知能(AI)で制作された“偽の水害映像”がインターネット上で注目を集めた。

最近、SNSやオンラインコミュニティには、豪雨によってソウル・景福宮が水に沈んだかのような動画が拡散された。実際には2週間前、YouTubeチャンネル「ゴルパダク」に投稿されたAI生成の仮想映像だ。このチャンネルではさまざまな仮想シナリオをAIで再現している。

動画では、黄色いレインコートを着た男性が「うわ、すごい雨だ。景福宮が完全に水没しました」と語る。その後ろでは人々がバケツで水をかき出している。場面が切り替わると、浸水した宮殿内をアシカが泳いでおり、男性が「ちょっと待って、アレ、アシカじゃない?マジで!?」と驚きの声を上げる。

さらに別の場面では、濡れた服の女性が「うわ、猫たち、めっちゃ泳ぎうまい!」と叫び、その後ろで多数の猫が水の中を泳ぐ光景が続く。これらはすべてAIによって生成された架空のシーンだ。

この映像の制作には、グーグルが2025年5月から提供している映像生成AI「Veo3」が使われたという。Veo3は音声の生成機能まで搭載しており、月額のサブスクリプション料金を支払えば誰でも高品質な短編映像を簡単に作ることができる。

このようにAI映像技術の進化とともに、フェイク映像が本物のように拡散されるケースが増えており、情報の真偽を見極めるメディアリテラシーの重要性が高まっている。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News