【7月30日 People’s Daily】「第21回上海国際自動車工業展覧会」が4月23日から5月2日まで開催され、26の国と地域から1000社近い国内外企業が、100車種を超える新型車両や最先端の技術を披露した。

貿易環境が激変し複雑化する中、BMW、アウディ(Audi)、アプティブ(Aptiv)、コンチネンタル(Continental AG)など、多国籍自動車メーカーや自動車関連のサプライチェーン大手企業が、現地化製品の新しい発表や大規模投資計画の公表を通じて、中国市場への一層本格的な参入と長期的な取り組みを明確に示した。

この自動車展は、国際的な自動車メーカーにとってスマート化や電動化の成果を披露する重要な舞台となった。コンチネンタルグループは、中国市場向けの先進運転支援システム(ADAS)ソリューションを展示し、現地の交通環境に最適化された統合型システムは、中国特有の複雑な道路状況にも柔軟に対応できるものと説明した。

アプティブは、中国チームが米国Wind River社のリアルタイムOS(VxWorks)および仮想化プラットフォームを基盤に開発・統合した技術を初公開し、スマートカーにおける自主制御可能な「デジタル基盤」を提供すると発表した。

また、多国籍自動車メーカーは、本格的な資金投入によって中国市場への取り組みを加速させている。アプティブは、武漢市(Wuhan)のコネクターの新工場と上海の「Intercable Automotive Solutions」社との合弁による自動化工場が今年下半期に稼働を開始する予定で、それによって現地サプライチェーンがさらに強化されると発表した。

フォルクスワーゲン(Volkswagen)は、中国の自動運転技術企業「地平線(Horizon Robotics)」との協力を深化させ、合弁会社を設立し、中国市場向けに、L2+〜L3の中間に位置づけられる高度な運転支援システム(L2++級)の開発を進めている。

外資企業は、この展覧会にも積極的に参加し、中国における投資拡大も積極的に進めている。これは中国市場の多面的な優位性に起因している。中国は16年連続で世界最大の自動車生産・販売国であり、その中で新車販売台数に占める新エネルギー車の割合は40%を超えている。スマートコネクテッドカーに対する消費者の需要が大変旺盛だ。
 新エネルギー車とスマートコネクテッドカーの分野の急速な発展により、完備されたサプライチェーン、豊富な技術人材、そしてイノベーションが活発に生まれるエコシステム(産業環境)が整っていることから、外資企業のこの分野の共同開発への参加が積極的に進んでいる。

 上海市国際貿易促進委員会の顧春霆(Gu Chunting)副会長は「展覧会が世界の自動車産業の発展の重要な『風向計』になっている。外資系企業の積極的な参入は、世界の自動車産業にとって中国市場が強力な吸引力を有しているためであり、中国と世界の自動車産業の融合的な発展をさらに促進することになる」と述べている。

中国自動車工業協会の付炳鋒(FuBingfeng)常務副会長は「外資企業と国内企業の交流と協力が、技術革新と産業のアップグレードを加速し、全世界の自動車産業のスマート化と低炭素化への変革を推進する力となる」と強調した。

「中国は世界最大の単一市場であるだけでなく、技術イノベーションの発生源でもある。わが社は現地のサプライチェーンの強化を図り、中国自動車メーカーの海外市場開拓を支援する」、アプティブの中国・アジア太平洋地区総裁の楊暁明(Yang Xiaoming)氏は自社の方針をこう表明している。

フォルクスワーゲンの関係者は「中国はスマートカーの変革をリードしている。我々の研究開発、生産、エコシステム(産業環境整備)戦略は、中国の動向と完全に同期する必要がある」と述べている。
  
「上海国際自動車工業展覧会」は明確なシグナルを発してしている。外資系企業は「徹底した現地化」を通じて中国市場との関係の再構築を図り、技術輸出に留まらず、中国パートナーと協同のイノベーションにより『次世代スマートカー』のスタンダードを共同で策定しようとしている。

この「双方向の連携」は、中国の自動車産業をグローバルバリューチェーンの頂点に上らせるだけでなく、多国籍企業にとっても新たな成長の極みをつかみ取るものにもなる。

スイス銀行(UBS)の中国自動車業界研究主管・ 鞏旻(Gong Min)氏は「中国市場の規模とイノベーションの活発さは、世界の自動車メーカーにとって今後10年間の競争力を決定づける要素となる」との見方を示している。

「上海国際自動車工業展覧会」は、開放的な姿勢で、自動車産業の新たな章を記し始めた。外資系企業の意欲的な参加は、中国市場のポテンシャルに対する信頼の証左でもあり、また内外協力とウィンウィン共栄の理念の実践でもある。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews