【7月28日 People’s Daily】「チケットを予約して欲しい。また中国に行きたい。もう中国が恋しくなっている」、米国の人気ユーチューバー「IShowSpeed(中国ニックネーム:
甲亢哥)」が中国を忘れられない理由は、現代的な生活シーンとさまざまな先端テクノロジーにある。

高速鉄道が疾走し、トンネルに出入りしても高画質ライブ配信が途切れない。ドローンが空からデリバリーフードを届けに来る。その場でUターン、スマート自動駐車など新エネルギー車は「ブラックテクノロジー」が満載だ。「甲亢哥」のライブカメラに映る「実況中国」は、新しさにあふれ、活力に満ち、人を魅了する。

産業構造の継続的な最適化は、経済の好転を支え、「イノベーション中国」を実現する重要な要因となっている。第1四半期の経済の成績表を見ると、一定規模以上のハイテクノロジー製造業の付加価値は前年同期比9.7%増加、情報伝達、ソフトウェア、情報技術サービス分野の付加価値は10.3%増加するなど、供給側の構造改革の深化と新しい質の生産力の加速的な育成は、中国の高品質発展を推進する強力な原動力となっている。
 
供給と需要は市場経済の内在的な関係の2つの基本的な側面である。供給サイドの構造改革は、消費の拡大に有効な牽引力を発揮する。供給と需要の両面が協調して力を発揮し、動的に均衡を保つことが、中国の経済成長に新たな原動力を注入し続けている。

「第5回中国国際消費財博覧会」で、家電大手「海爾(ハイアール、Haier)」が展示した新製品・1台の本体に3つのドラム(洗濯槽)を搭載した「一体型3ドラム洗濯機」は、発売後ただちに大人気となった。この製品はメーカーとネットユーザーとが協同で創り出した製品だという。ネットユーザーが「要望」を出し、企業がそれを聞きとどけ、「グリーン工場」で量産化が実現した。

これは「供給のアップグレード→需要の進化→新たな供給の創出」という良好な相互循環の具体的な事例だと言える。中国の経済成長は、需要が供給を牽引し、供給が需要を創造するというプロセスから、尽きることのない原動力を得ている。

新たな業態から新しいエコシステムへ、新しい分野から新たなチャンスへ、発展の方向が「新しさ」に向かうとき、潮流をリードし、先手を打つことができる。では、その「新しさ」はどこから生まれるのか?

それは、科学技術の革新と産業の変革が深く融合し、加速することによって生まれる。

供給側の構造改革が牽引する新たな成長の原動力は、産業に新しい息吹をもたらし、発展の論理そのものを再構築する。供給の高度化は需要の空間を切り開き、高品質な発展に力強い証を刻んでいく。

伝統産業にも「老木に新芽」が芽吹き始めている。技術革新や生産効率の向上を通じて「全要素生産性」を高め、内に秘めた潜在力が引き出されつつある。

中国重型汽車集団・莱蕪(Laiwu)工場の溶接組立工場では、2本のフレキシブル自動化車体溶接組立ラインが、38の工程をわずか2時間30分で完了させられるようになり、その作業精度もさらに向上したという。

伝統産業の変革は単なる設備更新ではなく、新技術を既存の製造プロセスに「技術融合」させ、生産管理の再構築を通じて「全要素生産性」の飛躍的な向上を実現するものだ。科学技術イノベーションの強化と供給体系の整備により、自国の技術で自主的に制御可能で高品質な供給体制を構築し、現行の需要を満足させると同時に、新たな需要を創出することで、中国の超大規模市場の潜在力を高品質な発展を支える持続的な原動力へと転化させることが可能となる。

 新興産業では「勢いを蓄え加速する」ように、産業チェーンのエコシステムの再構築を通じて新しい発展空間を拓いている。例えば福建省(Fujian)寧徳市(Ningde)は、新エネルギーと電池製造の大手「寧徳時代新能源科技(CATL)」を牽引役として、積極的に産業配置を進め、産業チェーンを強固にしている。現在、リチウム電池関連の上流から下流まで80社以上が集積し、電池産業の全工程が網羅されている。主要企業の調達の80%が地元で完結しており、チェーン上の企業群もそれぞれに成長の余地を広げている。

これら新興産業の台頭は、新たな供給を創出するだけでなく「中国製造(メイドインチャイナ)」が全世界のサプライチェーンにおける新たな競争力を鍛え上げている。

未来産業の「種蒔き」は、世界最先端の科学技術イノベーションの中から新たな道を拓いていく。上海市は「ブレイン型AI」未来産業集積区の建設をスタートさせ、江西省(Jiangxi)は「未来産業育成発展アクションプラン」を策定、広東省(Guangdong)は「次世代人工知能・フラッグシッププロジェクト」を継続的に推し進めている。

このように、今年の中国では、各地で研究開発投資が拡大され、未来産業を見据えた先端分野への布石が加速している。科学技術イノベーションと産業革新の融合も深まりつつある。誰もまだ足を踏み入れていない今日の「無人地帯」が、明日の「成長の中核」となるのだ。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews