インターン選考で大統領の息子を特別扱い、フィンランド研究機関に苦情殺到
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【7月17日 AFP】フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ大統領の息子が、議会系の研究機関でのインターンシップ選考において優遇措置を受けていたとの疑惑を受け、政府機関への苦情が相次いでいる。当局が16日、明らかにした。
フィンランドの議会オンブズマンはAFPに対し、オリベル・ストゥブ氏(21)をフィンランド国際問題研究所(FIIA)の3か月のインターンシップ生に採用する決定に関して、10件の苦情が寄せられたと述べた。
司法省は、同じく2件の苦情を受けたと明らかにした。
フィンランドメディアは6月、オリベル氏がより経験豊富な候補者を抑えて採用されたと報じていた。
公共放送フィンランド放送協会(YLE)は16日、2020年以降にFIIAに採用されたインターンシップ生11人のうち、学部生はオリベル氏を含め2人しかいないと報じた。
大衆紙イルタ・サノマットはこれに先立ち、今年のインターンシップの候補者上位5人はいずれも、オリベル氏より実務経験が豊富だと報じている。
プログラムコーディネーターのハリ・ミッコラ氏は同紙に対し、オリベル氏が選ばれたのは「やる気」を買われたからだと説明した。
オリベル氏は応募当時、英国のエクセター大学で政治学、哲学、経済学の学位取得を目指していた。
FIIAはこれまで、英国や米国の教育機関に留学中の学生からの応募を却下してきたが、YLEの調査で、問い合わせを受けたFIIAの人事部長が、オリベル氏に応募するよう勧めていたことが判明した。
別の応募者には、補助金が出なければ応募しても選考対象外だと告げられたという。(c)AFP