マレーシア、米国製AIチップの輸出・通過を制限 中国への流出警戒で
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【7月14日 AFP】マレーシアは14日、米国製の人工知能(AI)チップの輸出、積み替え、通過を厳しく規制すると発表した。中国などへの違法取引を阻止する狙いがある。
投資貿易産業省は声明で、「即日発効で、米国製の高性能AIチップのすべての輸出、積み替え、通過は戦略物資取引許可の対象となる」と明らかにした。
また「この措置は、米国製高性能AIチップの戦略物資リストへの追加を検討する中で、規制の抜け穴をふさぐ役割を果たす」としている。
米国政府はこれまでも、米国製AIチップが中国に渡って目的外に使われる可能性に懸念を示し、第三国経由の輸送に警戒してきた。
マレーシア政府は前月、中国企業がマレーシア国内のエヌビディア製チップ搭載サーバーを利用することで、米国の輸出規制を実質的に回避している可能性があるとの報道を確認しているとしていた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、中国のエンジニアが3月にマレーシアのデータセンターにハードディスクを持ち込み、エヌビディア製の最先端チップが搭載されたサーバーでAIモデルの構築を試みたという。
構築されたAIモデルは、その後中国に持ち帰られる計画だったとされる。(c)AFP