【7月14日 AFP】米国のドナルド・トランプ大統領は13日、サッカークラブW杯の決勝を観戦し、ブーイングを浴びた一方で優勝したチェルシーの歓喜の輪に加わり、サッカーの苦しみと喜びを味わった。

ニューヨーク市郊外にあるニュージャージー州のメットライフ・スタジアムにメラニア夫人とともに訪れたトランプ氏は、到着時に歓声を受けたが、試合前の米国国歌に敬礼する姿が大型ビジョンに映し出されると、競技場内にはブーイングが聞こえた。

試合後には国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長とともに表彰式のためにピッチに降り立ったが、拍手と歓声の中で再びブーイングを受けた。敗れたパリ・サンジェルマンの選手にメダルを渡した後、優勝トロフィーをチェルシーのリース・ジェームズに手渡すと、笑顔で拍手をしながら、トロフィーを掲げて喜ぶ選手たちを見守った。

会場を後にして首都ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地に到着したトランプ氏は記者団に対し、「素晴らしい時間を過ごした」と述べた。

トランプ氏は、今年のクラブW杯と来年のW杯北中米大会を、第2次政権の「米国の黄金時代」の象徴として利用したいという意欲を隠していない。カナダ・メキシコとの共催でのW杯が円滑に進むよう、ホワイトハウスにはタスクフォースを設置している。

一方でトランプ氏の「米国第一」政策の一環である厳しい移民取り締まりにより、来年のW杯で訪米するファンが減るのではないかという懸念もある。J・D・バンス米副大統領は5月、「ファンは歓迎されるが、時が来たら家に帰らなければならない」と述べている。(c)AFP