【7月9日 AFP】中国政府は9日、紅海で任務中のドイツ軍機に中国軍がレーザーを照射したとのドイツ政府の非難について、「まったく事実と一致しない」と反論した。

ドイツ外務省は8日、EU主導の「紅海での海上交通保護」任務に参加していた独軍偵察機が、中国艦船からのレーザー照射を受け、乗員の安全が脅かされたと発表していた。

これに対し、中国外務省の毛寧報道官は、「双方が実務的な姿勢で適時に意思疎通を強化し、誤解や誤算を避けるべきだ」と述べ、ドイツ側の主張を退けた。

毛報道官は、中国海軍の艦船について、アデン湾やソマリア海域で護衛任務に当たっており、「国際的な航路の安全確保に貢献している」と強調した。

独紙ビルトによると、問題の照射はイエメン沖で今月2日に発生した。また用いられたレーザーについては、航空機の作戦を妨害するための「目くらまし」を目的としたものだったと報じている。

中国によるレーザーの使用をめぐっては、これまでにも繰り返し問題となってきた。2023年2月には、南シナ海でフィリピンの巡視船に軍用級のレーザーを照射したとされている他、22年にも、オーストラリアの監視機にレーザーを照射し、「威嚇行為だ」と非難されている。(c)AFP