中国鉄道ダイヤ改正でチベット直通貨物列車新設
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【7月11日 東方新報】7月1日午前0時より、中国鉄道は新たな列車運行ダイヤを導入した。今回のダイヤ改正では、広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)江村とチベット自治区(Tibet Autonomous Region)のシガツェ西駅を結ぶ都市間普通貨物列車が1往復新設され、粤港澳大湾区とチベットの主要貨物ハブが初めて鉄道で直接結ばれることとなった。
シガツェ西駅は、青海省(Qinghai)西寧市(Xining)とラサ市(Lhasa)を結ぶ青蔵鉄道の支線であるラサ・シガツェ鉄道にある唯一の貨物専用駅で、同線における全ての貨物列車の始発点となっている。2014年8月15日の開業以降、チベット南西部の物流が長らく道路輸送に頼っていた状況を変え、ラサ市とシガツェ市を結ぶ物流の要所となり、チベット自治区全体の主要な貨物拠点としての役割を果たしている。
これまで、鉄道当局はすでにチベット自治区向けの定期貨物都市間列車を3路線運行しており、安徽省(Anhui)蕪湖東駅〜シガツェ西駅、陝西省(Shaanxi)西安国際港駅〜シガツェ西駅、青海省西寧駅〜ラサ西駅の3区間があった。
今回新設された江村〜シガツェ西間の列車は、両地域を結ぶ新たな物流ルートとして、規模の大きい効率的な輸送を実現し、両地間の物流コストの削減に貢献するとともに、沿線地域の農産品や工業製品の双方向の流通を促進する効果が期待されている。
また、今回のダイヤ改正により、中国鉄路青蔵集団(China Railway Qingzang Group)の旅客列車の運行数は実質的に103往復以上に増加し、従来より4往復増えた。旅客輸送の面では、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)ウルムチ南〜(Jiangsu)南通(Nantong)間の列車の運行区間が江蘇省啓東市(Qidong)まで延長されるほか、北京西〜西寧、四川省(Sichuan)攀枝花南〜西寧間の高速列車は単独編成から連結運行に変更され、上海虹橋(Hongqiao)〜西寧の高速列車はCR400BF型からCR400BF-S型へと車両が変更された。さらに、ラサ〜シガツェ間の3往復の高速列車の運行スケジュールが調整され、西寧〜甘粛省(Gansu)蘭州西間にはピーク時用の高速列車が2往復追加される。
中国鉄道部門はまた、鉄道予約システム「12306」の機能強化を進めており、「同一車両内での乗り継ぎ」「オンライン座席指定」「高速鉄道でのペット輸送」などの機能を提供している。現在、「鉄道暢行コード(QRコード)」は全国のすべての高速列車で利用可能となっており、120の駅でスムーズな乗り換えができ、84の駅ではネット予約による車内食サービスも提供されている。(c)東方新報/AFPBB News