多彩な文化が貴州のブランドを輝かせる・中国
このニュースをシェア
【7月7日 Peopleʼs Daily】夜の帳が下りる頃、高らかで優美なソプラノの歌声が響き渡り、貴州省(Guizhou)黔東南ミャオ族トン族自治州(Qiandongnan Miao and Dong Autonomous Prefecture)黎平県(LIping)のトン族の村「肇興侗寨」はたちまち賑わいに包まれた。
鼓楼(時の塔)の下の広場には、周辺のトン族の村々から集まった歌謡隊が次々に登場し、自然な歌いまわしで、ユネスコの無形文化遺産に登録された伝統の「トン族大歌(トン族の大合唱)」を披露した。
村の無形文化遺産の伝承者・陸艶玉(Lu Yanyu)さんは「もともとは村内のイベントだったが、周辺から130を超える歌謡隊が集まるようになり規模が膨れ上がった。さらに、民族衣装の盛装パレードやトン族伝統料理の宴も加わった。村の皆は、昼間は果物農家や小さな店を営み、夜になるとイベントの出演者として練習に励み、楽しんでいる」と紹介した。
多民族が共存する貴州省は、豊富で多彩な民族文化を育んできた。近年、貴州の民族文化は次々に注目を集めている。
西江千戸苗寨や三宝侗寨などの少数民族の村落は、多くの観光客にとって「詩情と遠い彼方への憧れ」の旅先となっている。ミャオ族の銀細工や水族の馬の尾を材料にした馬尾刺繍などの文化遺産は、次々と貴州の山奥から世界へと進出している。
ミャオ刺繍、ろうけつ染め、牙舟鎮特産の陶器「牙舟陶」、粘土で作るミャオ族の泥笛など観光客に人気の土産物は、海外でもやはり好評を博している。
貴州省は現在、省の統括的な管理で重要な文化プロジェクトを推進、質の高い文化研究、文化の保護と継承・活用、文化の展示のレベルアップなど9つの分野で128の重点措置を定め、「多彩貴州文化強省」の建設を加速的に進めている。
果てしなく広がる山々に、青苔に覆われた城壁が延々と続く。ここは貴州唯一の国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)世界文化遺産「海竜屯」だ。
遵義海龍屯文化遺産管理局の吉桃(Ji Tao)局長の説明によると「壁面に設置されたリフレクターは、文化財の沈下や移動などの異常を監視するためのもので、落下した石塊は番号を付け元の位置に戻し、補植した苔も自然の状態を保つ必要がある」とのことだ。遺跡のシステム的な保護修復から、出土した1万5212点の文化財の移管まで、「海竜屯」は今、新しい輝きを放つ文化遺産の地となっている。
報道によると、貴州省にはユネスコ世界文化遺産1件、「人類の無形文化遺産の代表的一覧表」登録3件、地元政府が指定した歴史的建造物1655件が存在する。また国家級無形文化遺産代表プロジェクトの分布地点4300余り、国家級無形文化遺産の代表的伝承者700人余りが確認されている。
保護と伝承を強化し、革新的な活力を引き出すため、貴州省は文化遺産保護と継承に関わる業務を重点的に推し進め、全国から121人の著名な専門家を招へいして「学術委員会」を設立した。また、学術著作、一般向け読み物、文学作品など多数の出版物を刊行している。
「文化+(プラス)」産業チェーンを構築し、市場の活力を喚起する。貴州は753件の中国共産党軍の長征関連の「移動不能文化財」、757件の中国伝統村落、312件の「中国少数民族の特色ある村寨」などを利用して、一連の「象徴的文化・観光融合プロジェクト」を推進している。多角的な支柱、多業種の共生、多元的な文化・観光の融合を特徴とする総合的体制が急速に形成されつつある。
貴州省の観光客数と観光総収入は、昨年の第3四半期までの時点で、それぞれ前年同期比それぞれ11.0パーセント、14.8パーセント増加した。
貴州省の文化観光融合発展は、新しい業態を次々に創出している。榕江県(Rongjiang)では、民族文化とスポーツイベントの相乗効果が顕著で、「村超(サッカー)」「村BA(バスケ)」が「一時的ブーム」から「安定的な人気イベント」へと変貌している。
貴陽市(Guiyang)では「路地裏の音楽会」が日常の温かい雰囲気を醸し出し、ミャオ族の「鼓蔵節」の鼓蔵宴や「姐妹節」の万人盛装パレードが独自の民族的な風情を際立たせている。
貴州省は独自の資源的な優位性を活かし、民族文化の持つ奥深い意味と価値を十分に掘り下げ、文化観光、スポーツ観光、農業観光、健康観光を深く融合させ、観光事業の多様化、産業チェーンの延拡張、観光ツアー企画のレベルアップを図っている。
また、文化・民生事業を着実に実行し、公共文化サービスの向上に力を入れ、住民レベルの多様な文化活動を積極的に展開し、地元住民が文化の「恩恵」を受けているという実感を増幅させ続けている。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews