【6月30日 AFP】台湾が、欧州訪問中の副総統の車列に中国大使館職員が衝突を企てたと非難したことを受け、中国政府は30日、自国の外交官を擁護した。

中国外務省の毛寧報道官は「国外にいる中国外交官は常に、受け入れ国の法律と規則を尊重している」と述べた。

台湾の対中政策を担う大陸委員会(MAC)は27日、蕭美琴副総統が2024年3月にチェコを訪問した際、車列が監視され、衝突を狙った計画で追跡されたと発表した。

チェコ軍情報機関の報道官は29日、AFPに対し、蕭氏を標的にしたのは「プラハの中国大使館で外交職に就いている人物ら」だと述べた。蕭氏の車列を尾行し、チェコ政府関係者との会談や行動予定に関する情報収集を試みていたという。

このチェコ当局の主張に対し、中国側は30日、「台湾は中国の一部であり、いわゆる副総統はいない」と反発した。

毛氏は台湾の与党・民主進歩党(民進党)に言及し、「民進党当局がどのように策を弄し、外部の力を借りて『独立』を図ろうとしようと、また中国の外交関係にくさびを打ち込もうとしようと、その邪悪な企みを覆い隠すことはできず、その試みが成功することもない」と述べた。(c)AFP