中国、今後18か月で100以上のAI技術革新へ
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【7月2日 東方新報】世界経済フォーラム(WEF)が主催する「夏季ダボス会議」が中国・天津市(Tianjin)で6月24日と25日に開催され、中国国際経済交流センターの上級専門委員で元国際通貨基金(IMF)副専務理事の朱民(Zhu Ming)氏は、「中国は膨大なエンジニア集団、産業規模、消費市場を背景に、今後18か月以内に『深度求索(DeepSeek)式のブレークスルー』が100件以上誕生する」と述べた。これらの新たなソフトウェア製品は「中国経済の性質と技術的特徴を根本的に変える」とも語った。
6月24日、朱氏は「AI+時代」と題する分科会で、中国の人工知能(AI)発展の3つの特徴について次のように述べた。「AIの応用は非常に幅広く、利用規模の拡大に伴いコストも改善されており、応用シナリオが豊富である」
さらに、中国は世界有数のデータ供給国であり、その多くは民間部門から生み出されていると指摘。中国政府は、データ要素を企業のバランスシートに組み込むことを含む一連の政策を打ち出しており、これは非常に重要な意味を持つと述べた。
朱氏は、3年前にチャットGPT(ChatGPT)が登場した際、人びとは新技術の到来に注目したが、チャットGPTは計算処理に特化したアルゴリズム・モデルであり、限定的だったと説明。一方、深度求索は「AI+」というモデルを備え、安価、オープンソース、軽量という三つの強みを持ち、AI応用の可能性を大きく切り開いていると評価した。
今後の中国におけるAI応用の進展については、「中国のAIモデル技術は世界と同等のレベルで発展するだろう」とした上で、「中国製チップも基本的にAI処理に必要な計算能力を支えることができるため、AIアプリケーションの発展に強力な基盤を提供する」と述べた。また、「今後1年半から2年の間に、中国のAI応用は急速に進み、『AI+』による産業転換も速いペースで進む」との見通しを示した。
さらに、朱氏は「中国の学術報告は応用産業への関心を強めており、応用範囲も非常に広い。『AI+』はすでに中国経済発展の重要な一部となりつつある」と強調した。(c)東方新報/AFPBB News