【7月2日 Peopleʼs Daily】国家衛生健康委員会の雷海潮(Lei Haichao)主任が、民生をテーマにした記者会見で「2024年の中国の住民一人当たりの『平均余命』が前年比0.4歳伸びて79歳となり「第14次五か年計画」の目標を前倒し達成した」と発表した。

「平均余命」とは、その年に生まれた赤ちゃんが、その年の死亡率などの環境条件がその後も不変だと仮定した時に「平均して何年生きるか」を推定した「予想寿命」のことだ。

 鄭州大学公衆衛生学院党委員会の呉建(Wu Jian)書記は「平均余命は平均寿命とは異なる。平均余命は、現在の社会医療条件と死亡率の水準に基づいて出生時に予測される『平均生存年数』を表す予測値で、現在の医療データから推計される。もし将来医療技術の進歩などで死亡率が低下すれば、平均余命はそれに応じて伸長する」と説明する。

 呉氏はこの指標について「一人当たりの平均余命は、地域の人口と健康のレベルを測る重要な指標だ。これは社会全体の健康水準を反映し、数値が高いほど医療条件、環境衛生、生活水準が良好であることを示すものだ」と補足した。

 雷主任は「53の中高所得国の平均余命の統計の中で中国は4位、またG20諸国の中では10位である。このように高所得国と比較しても、中国の平均余命はそれらの平均値を超えている。これは、中国人の優れた伝統文化と良好な生活習慣が健康の向上に直接的な効果をもたらしていることを示すものだ」と強調している。

 北京市、天津市(Tianjin)、上海市の3つの直轄市と山東省(Shandong)、江蘇省(Jiangsu)、浙江省(Zhejiang)、広東省(Guangdong)、海南省(Hainan)の5つの省、上記8つの地域の人口1人当たりの平均余命は80歳を超えているという。

 雷主任は「中国住民の1人当たりの平均余命を向上させた要因は、政府が健康水準の改善に努力する一方、住民自身の健康改善に対する願望がますます高まっていることにある。我々はさらに努力を続ける必要がある」と述べた。

 鄭州大学第一附属病院の張水軍(Zhang Shuijun)主任医師は「平均余命の伸びは中国社会の進歩と医療水準の向上の結果であり、国家の医療保険政策と『健康中国』戦略が国民全体の健康向上に重要な役割を果たしたものと言える。しかし同時に『高齢者人口』が増加するという事実を示すものでもある」と指摘する。
  
 平均余命の伸びは、人口の構造に変化をもたらす。昨年末時点で、中国の60歳以上の高齢者人口は3億1000万人を超えている。

 高齢化に伴う問題に適切に対応するため、昨年12月、中国共産党中央委員会と国務院は「高齢者介護サービス改革発展に関する意見」を発表し、中国の実情に合った高齢者介護のサービス体系の早期構築と高齢者の生活保障の強化の基本方針を提示した。

 高齢者福祉サービスの改革をさらに深化させるため、既存の施設基盤を活かしつつ、都市部と農村部を含む「三層構造」の養老サービスネットワークの整備を加速させる。具体的には、県や地方市レベルで総合的な機能を有する「総合養老サービスプラットフォーム」を設け、郷鎮・街道レベルで「地域密着型の養老サービスセンター」を整備し、村やコミュニティ(居住区)レベルでは「日常生活圏内サービス拠点」を構築することで、県・郷・村を結ぶ三層連携型のサービス体制を形成する。こうした取り組みにより、高齢者が自宅から15分以内で必要な支援を受けられる「15分養老サービス圏」の実現を目指すとしている。

 在宅、居住地区、施設という3つのサービス形態を連携させ、高齢者のニーズを軸に「在宅を基盤とし、地区を拠点とし、施設を専門的なサービス支援場所とする、医療と介護を統合した高齢者サービスの供給体制」の最適化を進める。

 訪問食事支援、訪問医療支援、訪問清掃支援、緊急支援などの訪問型サービスを充実させ、高齢者が「自宅や近所」で利用できる養老サービスを積極的に発展させるとしている。

 生活困窮者への最低限の保障、全ての高齢者への普遍的支援、市場原理に基づく分類という三つの方針に従い、養老施設の改革を推進する。低所得高齢者向けの保障型施設、一般向けの支援型施設、民間主導の市場型施設という三種類の養老施設を整備し、高齢者の多様な介護ニーズに応える体制の構築を目指している。 (c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews